研究課題/領域番号 |
14104027
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東北大学 (2004-2005) 東京大学 (2002-2003) |
研究代表者 |
井街 宏 東北大学, 先進医工学研究機構, 教授 (10010076)
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研究分担者 |
瀧浦 晃基 東北大学, 先進医工学研究機構, 助教授 (60375194)
山家 智之 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (70241578)
阿部 裕輔 東京大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (90193010)
望月 修一 東京大学, 大学院医学系研究科, 助手 (00345042)
斎藤 逸郎 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (80334225)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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キーワード | CCD / 微小循環 / 人工心臓 / 拍動流 / 連続流 / 赤血球流速 / 循環制御 / 微小循環観察プローブ |
研究概要 |
本研究は、波動型人工心臓と微小循環観察プローブの完成度を高め、慢性実験下に波動型完全人工心臓で拍動流、連続流、混合流(連続流に拍動流を乗せた流れ)など種々の流れを生体に与え、微小循環を連続観察し、血行動態データや各種ホルモン分泌の変化などを総合的に調べ、連続流で長期間灌流された場合に生体が生きていけるのか、どう反応するのか、拍動流が必要な場合は最適な流量波形があるのかなどを病理組織学的解析を含めて明らかにすることを目的としている。この4年間で以下の研究成果を得た。 1)波動型人工心臓 波動型人工心臓は完全人工心臓、補助心臓の小型化、高耐久性化、高血液適合性化を目標に開発を進め、その波形を含めた制御方法に関しても研究を行った。その結果、ヤギに埋め込んだ左心補助実験で4ヶ月、完全人工心臓で2ヶ月の長期生存が可能になり、その制御方法もほぼ確立できた。 2)微小循環観察プローブ プローブの高倍率化と小型化、焦点機構について研究を進めた。小型化を実現した上で倍率を確保するために種々のマイクロレンズを設計試作し、最終的には直径2mm、長さ2mmのレンズをアクリルの削り出しで製作した。このレンズをCCDカメラに組み込んで直径8mm、長さ60mmのCCDカメラ付きプローブを作製した。プローブの倍率は14インチのテレビ上で約650倍となり、毛細血管の流れの観察が可能となった。 3)動物実験 波動型完全人工心臓をヤギに装着し、状態が十分に安定するのを待って、拍動流から連続流にさらに再び拍動流に戻す実験を繰り返し行った。その結果、流れを連続流にすると毛細血管の密度が低下し、毛細血管内の赤血球の流速が1/4に低下する事が判り、今後この実験をさらに続けることの重要性が示唆された。
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