研究課題/領域番号 |
14201008
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
大橋 一章 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (80120905)
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研究分担者 |
野呂 影勇 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (70122851)
井上 哲理 神奈川工科大学, 工学部, 助教授 (30223259)
河合 隆史 早稲田大学, 大学院・国際情報通信研究科, 助教授 (90308221)
光谷 拓実 奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 研究室長 (90099961)
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キーワード | 文化財 / 美術史 / X線CTスキャン法 / 3次元データ |
研究概要 |
本年度は補助金交付の最終年度にあたり、研究成果をまとめ、その報告をおこなうことが研究活動の中心となった。 研究成果報告としては、研究協力者が中国・北京での国際シンポジウム(35th International Symposium on Archaeometry:35th ISA)において口頭発表をおこなったほか、国内においては昨年度に続き9月に「文化財の解析と保存への新しいアプローチII」と題して研究代表者がシンポジウムを主催して研究成果を報告し、11月には国際シンポジウム「アジア地域文化学の構築III」における特設ブースでのデモンストレーションによる成果発表をおこなった。 こうした成果報告のほか、これまでに引き続いてCTスキャナーによる文化財の解析をおこない、データを蓄積した。これまでのCTスキャナーによる主に仏像の解析から得られたデータの蓄積によって、X線CTスキャナーによる文化財の解析は内部の構造が不明な場合にきわめて有効であることが明らかとなったが、なかでも次のような事例において特に有効な手法であることが理解された。 1.内部に納入物が存在する場合 2.彩色等、後世における修復層の厚みが不明である場合 3.分割された状態で伝来している場合 4.木心乾漆像あるいは塑像のように中心部の構造を明らかにしたい揚合 さらに、今年度は外部の仏像修復家からの依頼を受けて中世の仏像を解析し、実際の修復に際しての予備調査として大きく寄与することが可能であることを証明できた。 これらの成果を含めた研究成果報告書を現在作成中である。
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