研究課題
基盤研究(A)
「モノ」の移動を追うことで、価値形成のダイナミズムを分析し、「モノ」の現在を解明することを目的としている。計画初年度である今年度は以下の基礎的作業を行い、次年度からの本格的な研究に備えた。1.資料の収集Wi11iam Andersonが『日本アジア協会紀要』に発表した日本美術の通史(M9)の内容検討(鈴木)南関東の中世真宗門徒の展開とその遺物に関する研究および資料収集(津田)George Kubler『The shape of time』の精訳。これに関して第1回「時のかたち」研究会(アドバイザー:岡崎乾二郎H15.1.28於大阪市立大学)を開催(中谷)2.国内外における調査H14.8.1〜26、ピカソの「ゲルニカ」の移動を追ってニューヨーク、パリ等での現地調査(林)H14.8.2〜6、11.14〜15、佐賀県立美術館にて青木繁作品の調査、および青木の足跡をたどって佐賀市、小城町、唐津市、福岡市を現地調査(田中)H14.8.31〜9.5、山口、大分にて、日明貿易におけるヒトとモノの移動に関する資料調査(島尾)H14.10.19〜21、鳴門、H14.11.7〜9、富山にて、本来の公開時期・場所以外での民俗芸能の公開に関する調査(宮田)H14.10.24、11.21〜24、H15.1.8〜11大高寺、神戸市立博物館、佐賀県立博物館等にて日本伝来朝鮮美術の調査(井手)H15.1.17〜18、小杉放菴記念日光美術館にて調査(塩谷)H15.1.28、水戸にて藤原貞朗氏(茨城大)と本科研、国際研究集会の内容について討議(鈴木)H15.2.8〜11、コレクシヨンの形成と展覧会の開催が美術作品の評価に果たす機能を研究するために、香港にて汪氏、常氏等のコレクシヨンを調査(岡田)H15.2.27〜28、正木美術館にて雪舟弟子(雲渓・如寄)作品を調査(綿田)3.収集資料のデータ化日本伝来朝鮮美術総目録・禅林墨蹟データベース(井手)集古会(M29〜S18)出品目録(未完、内田)黒田清輝宛書簡差出人別リスト(田中)4.問題の共有化第26回文化財の保存に関する国際研究集会「うごくモノ-時間・空間・コンテクスト-」(H14.12.4〜6、於東京国立博物館)を開催し、研究分担者のうち鈴木、内田、林、井手、宮田、田中、中谷が研究発表をした。
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