研究課題/領域番号 |
14201017
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 嘉倫 東北大学, 文学研究科, 教授 (90196288)
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研究分担者 |
尾嶋 史章 同志社大学, 文学部, 教授 (30177224)
近藤 博之 大阪大学, 大学院・人間科学研究科, 教授 (60135647)
石田 浩 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (40272504)
斎藤 友里子 奈良女子大学, 文学部, 助教授 (80278879)
三隅 一百 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 助教授 (80190627)
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キーワード | 社会階層 / 不平等 / 教育 / 職業 / 制度 / ネットワーク / 国際比較 / 韓国 |
研究概要 |
本研究課題の目的は、「不平等」に焦点を当てて、日本社会における階層システムの維持と変動を理論的および実証的に分析することである。具体的には、(1)不平等に関する理論的考察、(2)教育と階層、(3)制度と社会ネットワーク、(4)バブル経済期とその後、(5)国際比較、の5点を中心に検討を行う。今年度の研究実績は、以下のようにまとめることができる。 第一に、不平等に関する理論的考察について数次にわたる研究会を行い、不平等の生成メカニズム、最近の経済状況および労働市場の状況を踏まえた上での不平等の有効な測定法等について考察を深めた。 第二に、(2)〜(4)の課題を検討するためには国際比較が不可欠であるとの認識から、海外の研究者との国際比較調査実施の可能性を検討した。具体的には、1)アメリカ:デイビッド・グルスキー教授およびメアリー・ブリントン教授(コーネル大学)、2)台湾:喩維欣助教授(中央研究院)、3)韓国:車鐘千教授(成均館大学)およびギャラップ・コリア社(現地の調査会社)、以上3カ国の研究者と会合を行い、各国における階層研究の状況、各国において現在最も注目すべき階層に関わる問題、国際比較調査実施の可能性、現地の調査事情等について情報を交換した。各国の状況を総合的に判断した結果、東アジア社会における階層の比較、とりわけ日本とは異なる教育および労働市場の構造を有し、近年急速な発展・変化を遂げている韓国との比較が研究戦略上最も有効であると判断し、平成15年度に日本と韓国で比較調査を行う方針を確定した。
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