研究課題/領域番号 |
14201033
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
木村 茂光 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (90134759)
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研究分担者 |
大石 学 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (10183758)
坂井 俊樹 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (10186992)
君島 和彦 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (80111623)
及川 英二郎 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (80334457)
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キーワード | 日韓関係史 / 歴史教育 / 歴史認識 / 歴史教科書 / 教材 / 東北アジア / 国際研究者交流 / 韓国 |
研究概要 |
本研究は、平成11年度から3ヶ年間行われた科研費による研究「日韓の歴史教科書の改善のための基礎的研究」の成果を踏まえて、両国の高校生を対象とした歴史共通教材の作成を目的としている。研究プロジェクトは、日本側は東京学芸大学を中心とする歴史教育研究会、韓国側はソウル市立大学校国史学科を中心とする歴史教科書研究会によって構成され、メンバーは歴史学・歴史教育を専攻する大学教員・高校教諭・大学院生である。研究方法としては、両国の研究会における文案作成及び討議を踏まえて、年2回の継続的な合同シンポジウムにおいて両国の視点から討議を重ね、文案の修正を行っている。以上の研究目的及び研究方法に基づき、2年次となる本年度は、15年8月にソウル、16年1月に東京でシンポジウムを開催した。 ソウルの第12回シンポジウムでは、44本(日本側23本、韓国側16本、相互執筆5本)の文案が発表され、両国の研究者・教育者が前近代史(1)(先史・古代)、前近代史(2)(中世・近世)、近現代史(1)(近代)、近現代史(2)(現代)の4つの部会に分かれて意見交換及び文案の修正を行った。さらに、教材作成のために各地の調査を行い、光州学生事件記念館、雲住寺、晋州城、楽安邑城民俗村、倭城(馬山付近)、金首露王陵附属博物館などで資料収集及び図版用にデジタルカメラでの撮影を行った。 東京の第13回シンポジウムでは、ほぼ全ての文案(前回までの議論を踏まえた改訂版)が提出された。さらに、日韓両国の高校生が使用する教材という性格に鑑み、両国が妥結できる歴史認識の具体化、及び文案の精選と平易化を図るために、相手国及び他部会のメンバーによるチェックを行って修正点を抽出した。その成果は次年度8月の第14回シンポジウムでの最終文案に反映される予定である。また、日韓関係史の背後にある両国それぞれの歴史を理解してもらうために、各章に両国の歴史の概説を組み込んだ。 なお、継続的な取り組みに基づく研究成果として、歴史教育研究会編『日本と韓国の歴史共通教材をつくる視点-先史時代から現代までの日韓関係史-』(梨の木舎,2003)を刊行したことを附記しておく。
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