研究課題/領域番号 |
14201038
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 均 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50154844)
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研究分担者 |
木村 秀雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10153206)
遠藤 泰生 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50194048)
足立 信彦 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (10175888)
村田 雄二郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70190923)
増田 一夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (70209435)
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キーワード | 奴隷制 / 植民地 / ポストコロニアル / 人種 / アメリカ / ラテンアメリカ / カリブ海 / 南北アメリカ |
研究概要 |
平成13年度に行った情報収集・計画策定作業に基づいて、平成14年度には3件の海外現地調査を行った。 研究代表者・遠藤・木村・荒の4名は、12月23日〜1月6日の15日間、キューバのハバナ及びサンティアゴ・デ・クバ、メキシコ、チアパス州のサンクリストバル・デ・ラスカサスを訪れ、かつて奴隷労働や前貸拘束労働の行われていた土地の現状を実地調査し、過去の砂糖産業における奴隷制度や海岸部コーヒー生産のための拘束型労働が今なお現地社会の人種関係・民族関係に及ぼしている影響を観察し、また聞き取りを行った。合わせてハバナ大学、メキシコ国立自治大学等で資料調査・研究連絡を行った。 工藤は8月29日〜9月9日の12日間、パリを基地としてかつての奴隷貿易拠点ラ・ロシェルやロシュフォールを訪れ、現状観察と聞き取りを行った。またパリではパリ第八大学においてフランス近現代の他者論を主題とする共同研究の打ち合わせを行い、文明論の観点からする植民地文学研究のための資料調査・文献収集を行った。 稲葉は8月3日〜27日の25日間、テヘランにおいて日本からの帰還移民88人に対して、出稼ぎの動機、帰国後の生活の変化について聞き取り調査を行い、社会システムの国境を越えた相互浸透のメカニズムを解明するデータを得ることができた。 これらの調査の準備段階と帰国後に研究参加者の打ち合わせ会を行い、調査の成果を評価するとともに共同のものとした。さらに平成13年度に引き続き文献収集を行って、反奴隷制論者ウィルバーフォース関係文書マイクロフィルムほか書籍約80冊を選定・入手してアメリカ太平洋地域研究センターのコレクションに加えた。
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