研究課題/領域番号 |
14201041
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
芝井 敬司 関西大学, 文学部, 教授 (00144311)
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研究分担者 |
飯田 収治 関西学院大学, 文学部, 教授 (70047116)
大戸 千之 立命館大学, 文学部, 教授 (30066708)
田中 きく代 関西学院大学, 文学部, 教授 (80207084)
山田 史郎 同志社大学, 文学部, 教授 (30174717)
朝治 啓三 関西大学, 文学部, 教授 (70151024)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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キーワード | グローバリズム / ローカリズム / アイデンティティ / スタンダード / ヨーロッパ / 西洋史 / 文明 / コスモポリタニズム |
研究概要 |
本研究は、西洋における「グローバル・スタンダード」と「ローカル・アイデンティティ」の対立・抵抗の構造を、西洋の歴史において何度も繰り返されてきた現象・問題として捉えなおし、各時代、各地域における両者の形成、展開、特質および両者の対抗関係あるいは共生のあり方を、ヨーロッパに隣接する独自の文化世界の経験と関連づけながら、解明することを目的とした。 本研究では、参加者を「西洋古代・中世班」、「西洋近代・現代班」、「周辺世界班」の3つの班に編制した。西洋古代・中世班は、古代世界においては、「人間世界」を律する「標準」の形成に焦点を当て、中世においてはキリスト教ヨーロッパの形成と地域文化の発達を検討した。西洋近代・現代班は、近代ではナショナル・アイデンティティの形成と共に、ヨーロッパの拡大に伴って外部世界との間で生じた文化摩擦の特質を解明した。現代では、アメリカ社会のアイデンティティの構造の歴史的特質に迫った。周辺世界班は、ヨーロッパに隣接する独自の文化世界の目を通じて、グローバリズムと地域性の問題に取り組んだ。 これらの研究を互いに遂行しつつ、日常的に連絡を取り合って、共通認識の形成を図った。そしてこれに基づき、総合的観点から西洋世界における「グローバル・スタンダード」と「ローカル・アイデンティティ」の特質を析出・解明を行った。そして、こうした歴史研究の成果に立って、現代における両者の対立の緩和の処方について、有益な実践的示唆について展望を試みた。
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