研究課題/領域番号 |
14201049
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国文学
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
佐藤 悟 実践女子大学, 文学部, 教授 (50178729)
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研究分担者 |
横井 孝 実践女子大学, 文学部, 教授 (60166866)
仲町 啓子 実践女子大学, 文学部, 教授 (80141125)
内田 保広 共立女子大学, 文芸学部, 教授 (10044736)
高木 元 千葉大学, 大学院・文学研究科, 教授 (00226747)
キャンベル ロバート 東京大学, 大学院・総合文化研究所, 助教授 (50210844)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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キーワード | 『近世奇跡考』草稿本 / 『華よそほひ』 / 薄物正本 / 絵入本 / 挿絵 / 歌舞伎 / 『絵入源氏物語』 / 『トリストラム・シャンディ』 |
研究概要 |
日本、中国、ヨーロッパの絵本を比較研究し、文字情報とは異なる画像情報による古典注釈の可能性を探求することを目的とした本研究は四年間の研究期間を通じ、研究成果報告書に見られるような多くの研究論文を発表してきた。これ以外の特筆すべきこととしては絵入本ワークショップの開催が挙げられる。第一回絵入本ワークショップは仙台市博物館で平成16年に開催され、国内外80名の研究者が参加した。領域の異なる多方面の研究者が参加したことにより、出版その他の社会的な条件によって、絵入本はそれぞれ性格を異にすることも明らかになった。そしてこれを契機に研究に参加する研究者が増加し、新しい研究の枠組みを構築することとなった。特にフランスとアメリカの資料へのアクセスが容易になった。フランスでの成果は山東京伝『近世奇跡考』草稿本や『華よそほひ』の発見と鳥居派の挿絵を有する一八世紀中期の半太夫節、河東節、長唄の薄物正本の大量の出現となった。さらに研究期間終了後ではあるが、第二回絵入本ワークショップが平成一八年に東京で開催され、国内外120人以上の研究者が参加した。 日本古典に関しては『絵入源氏物語』『伊勢物語』『正本製』『近世奇跡考』が対象となり、また歌舞伎との関連が報告された。日本美術に関しては和刻本『芥子園画伝』、『華よそほひ』、鈴木春信の画題、中国美術に関しては八大山人の花鳥主題と景徳鎮青花磁器の文様について、イギリス文学については『トリストラム・シャンディ』の挿絵についての研究が行われた。また絵入本と社会との関係、画譜とは何かというような社会構造に関わるテーマの研究が行われた。
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