研究課題/領域番号 |
14201051
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
戸倉 英美 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (10207566)
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研究分担者 |
大木 康 東京大学, 東洋文化研究所, 助教授 (70185213)
木村 英樹 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (20153207)
藤井 省三 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70156818)
宮本 徹 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (30345243)
大西 克也 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (10272452)
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キーワード | 台湾文学 / 台湾映画 / 台湾語 / 台湾演劇 / ポスト・コロニアリズム / 植民地文学 / 佐藤春夫 / 李昂 |
研究概要 |
本研究は3年間にわたり20世紀台湾の言語・文学・演劇映画に関する総合的研究を行うものであり、初年度には資料収集のほか以下の研究活動とそれに基づくシンポジウム・講演会の開会および論文集刊行を行った。 1 5、10、12、2月に各1回、東京台湾文学研究会と協力して研究会を東大中文研究室にて開催し、台湾文学史の著述、李昂論など現代文学論などについて討議した。 2 6月に東京台湾文学研究会と協力して、日本台湾学会大会(名古屋国際会議場)にてシンポジウム「台湾文学における佐藤春夫とその系譜」を開催し、河原功(成蹊高等学校教諭)を座長としてフェイ・クリーマン(アメリカ・コロラド大学助教授)らが報告「西川満と佐藤春夫-歴史と物語の間」などを行い、邸若山(台湾・静宜大学専任講師)、藤井省三(東京大学教授)らがコメントをして、佐藤春夫の戦前期台湾文学への影響の深さを明らかにした。 3 6月に台湾日本語文学の長老作家である葉石涛氏と台湾・成功大学教授の林瑞明氏とをお招きして、東大文学部にて講演会を行った。葉講演「私と台湾文学60年」は文芸誌『新潮』9月号およびその中国語訳は台湾の文芸誌『文学台湾』にそれぞれ掲載された。 4 11月に成功大学主催「台湾文学史記述シンポ」と3月にAAS(米国アジア学会)主催「台北30年代文化シンポ」に藤井が参加してそれぞれ「外来諸政権の文化政策と台湾アイデンティティ」(原文:中国語)と「台北シネマリーグの興亡一一一九三〇年代モダン都市における"映画界革命"の形成」(原文:英語)との報告を行った。 5 東京台湾文学研究会と協力して、『台湾の「大東亜戦争」』(東京大学出版会)と『講座 台湾文学』(国書刊行会)の論文集二冊を刊行して、前者では太平洋戦争と台湾文化との関わり、後者では清代から現代に至るまでの台湾文学の歴史を明らかにした。
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