研究課題/領域番号 |
14201054
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
西尾 哲夫 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 助教授 (90221473)
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研究分担者 |
小田 淳一 東京外国語大学, アジアアフリカ言語文化研究所, 助教授 (10177230)
杉田 英明 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90179143)
水野 信男 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (50032511)
鷲見 朗子 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学科, 専任講師 (20340466)
青柳 悦子 筑波大学, 現代語現代文化学系, 助教授 (70195171)
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キーワード | アラビアンナイト / 千一夜物語 / 中東 / イスラム / アラブ世界 / 国際情報交換 / フランス:ドイツ:イギリス |
研究概要 |
アラビアンナイトがイスラム教徒民衆の世界観を反映するようになった経緯、異文化理解への影響、欧米・日本での受容および変容、中東イスラム世界に対するイメージ形成に及ぼした影響を分析し、同物語集が欧米・日本における中東イスラム世界イメージの形成過程で果たした役割を明らかにするために以下の研究をおこなった。 1.アラビアンナイト研究基礎データ作成:(1)海外共同研究者Sironval、El-Shamyの提供データをもとにアラビアンナイト・モティーフ索引を作成。(2)海外共同研究者Marzolphが編纂中のアラビアンナイト百科事典に基づき、原典電子コーパスによるアラブ民衆文化語彙事典データベースを作成。(3)アラビアンナイト研究書誌情報収集、文献目録作成。(4)日本招来中東関連文化財目録作成。 2.アラビアンナイト研究のための現地調査:(1)エジプトで観光産業として生き残ろうとしているシャーイル(部族吟遊詩人)、文化変容をみせているベリーダンス産業の活動を調査。シンガポール・香港・日本におけるベリーダンス文化の現状調査と映像取材をとおして、東アジアにおけるアラブ文化受容とイメージ形成を分析。(2)中東イスラム世界の異世界イメージ、アラビアンナイト視覚イメージ分析のための画像・映像資料等収集。(3)アラビアンナイトを翻訳したガランおよびマルドリュスに関して、現地での予備調査実施。(4)日本における中東イメージの展開に関して、アラビアンナイトの挿絵を描いた蕗谷虹児らの画像調査。 3.研究会開催:欧米・日本におけるアラビアンナイト受容をめぐり、国立民族学博物館と林原共済会の共催による国際シンポジウム「アラビアンナイトとオリエンタリズム」を開催。同シンポジウムの報告書は、国際的アラブ研究雑誌Journal of Arabic Literature(Brill)の特集号として出版予定。
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