2002年度、科研の第1回日韓共同研究では10月26日、ソウル法科大学で、(1)21世紀東アジアの安全保障・平和・人権(山内敏弘・一橋大)(2)韓国の軍事主義と人権(韓寅燮・ソウル法科大)(3)韓国の軍事法と治安法(李桂洙・蔚山大)(4)アメリカの東アジア政策と日本(大久保史郎・立命館大)(5)21世紀北東アジア平和・安全保障情勢の変化(豊下楢彦・関西学院大)(6)南北和解・協力と韓国の安全保障体制(張達重・ソウル大治学科)の6本の報告が行われた。25日夕方に徳寿合同法律事務所「民主主義のための弁護士会」の弁護士(李碩兌、李貞姫)から「駐韓米軍地位協定」の報告があり、懇談会を行った。27日昼には、韓国国防大学校を訪問、総長に表敬訪問、教官と「韓国の安全保障」懇談会を行った。そのほか、フィールドワークとして、龍山米軍司令部、戦争博物館(26日土)、38度線の第3地下トンネル、都羅山駅、東豆川(米第2師団)一帯、及び基地村見学を見学した。2003年2月17-19日まで、第2回日韓共同研究として「有事法制と国家緊急権に関する新考察」をテーマに、立命館大学で2月18日、(1)「太陽政策の継承と東北アジア秩序:盧武鉉政権の安保政策に対する提言」朴テギュン(ソウル大国際地域大学院)(2)「国際人権法から見た有事法制」徳川信治(立命館大)(3)「有事法制と日本国憲法」永田秀樹(立命館大)(4)「韓国の現代憲政史における国家緊急権」宋石允(梨花女子大学)(5)「韓国・権威主義体制下の政治的・市民的基本権侵害」曹國(ソウル法科大学)の5本の報告がなされた。18日には、「日本における近似の戦後補償訴訟判決の特微-強制連行・強制訴訟労働訴訟を中心に」松本克美(立命館大学)があって、浮島丸事件現場のフィールドワークをした。 そのほか、立命館大学国際地域研究所特別国際シンポジウム「21世紀北東アジア平和構築と地域協力--新たな情勢と日本の役割--」に開催協力し、第3セッション「北東アジアの安全保障-朝鮮半島をめぐる新しい情勢と日本の役割」を担当した。そこでは、(1)韓桂玉(大阪経法大)「朝鮮半島非核化への道筋」(2)金煕徳(中国社会科学院)「日朝交渉と日本の選択」(3)張達重(ソウル大政治学科)「朝鮮半島安保と日本の役割」(4)豊下楢彦(関西学院大)「『韓米同盟の再定義』と北東アジア」の4本が報告された。科研と関連して学内研究会を10回にわたって行った。
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