研究課題/領域番号 |
14204012
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡本 和夫 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40011720)
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研究分担者 |
神保 道夫 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (80109082)
桂 利行 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40108444)
薩摩 順吉 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70093242)
野海 正俊 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80164672)
坂井 秀隆 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (50323465)
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キーワード | パンルヴェ方程式 / ガルニエ系 / 可積分系 / ベックルント変換 / 折り畳み変換 / 初期値空間 / ホロノミック変形 / ルート系 |
研究概要 |
本研究課題の目標は、パンルヴェ方程式とその多変数化であるガルニエ系を対象として、それらに関係する数学を多面的かつ総合的に研究することで、具体的には、(1)パンルヴェ方程式とガルニエ系の研究、(2)数理物理学や工学への応用と数学の他分野への発展、(3)広いクラスの非線形完全積分可能系への発展、の3点である。初年度である平成14年度は、研究テーマの整理と準備に当て、各研究分担者はそれぞれの立場からの研究に基づきグループの構成を行った。引き続いて平成15年度は、研究のとりまとめと新しいテーマの整理にあてた。各研究分担者はそれぞれの立場から研究課題の遂行は続けたが、得られた成果は順次公表する。対象はパンルヴェ系に直接あるいは間接に関係するものを設定し、他の研究分担者および研究代表者と調整し、国内諸研究機関の研究者や海外の研究者と専門にこだわらず積極的な交流を深めた。前年度以来、研究代表者は共同研究により、パンルヴェ方程式の折り畳み変換について研究し、そのすべてを決定したが、この成果は論文1としてまもなく出版される。また、パンルヴェIII型方程式は、幾何学的な立場からは3つのタイプに分かれるが、この立場からの詳細な研究は現在最終段階にあり、論文をまとめつつある。さらに、パンルヴェ方程式はある2階線型常微分方程式のホロノミック変形で特徴付けられるが、これらの線型方程式は、古典関数で表され、従ってそのモノドロミーが具体的に決定される場合がある。前年度の研究の発展であり、これらの結果もあわせた論文を現在準備中である。 この研究において国内外の研究集会などを利用した他研究者との共同研究や討論は極めて重要な役割を果たした。これは今後とも引き続き積極的に押し進めたい。研究分担者の成果についてはその主なものを文献表に挙げておく。
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