研究課題/領域番号 |
14204022
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
谷森 達 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10179856)
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研究分担者 |
窪 秀利 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40300868)
櫛田 淳子 東海大学, 理学部, 助手 (80366020)
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キーワード | 高エネルギーガンマ線 / 超新星残骸 / 宇宙線加速起源 / 衝撃波加速 / チェレンコフ光望遠鏡 / ガンマ線パルサー / ステレオ観測 |
研究概要 |
超新星残骸(SNR)は唯一、銀河内宇宙線起源の候補天体として長らく信じられながらその証拠はほとんど発見されていない。また、宇宙物理で標準的な衝撃波理論の観測的証明もほとんど無いのが現実である。しかしASCAによるSN1006からのシンクロトロンX線、および我々CANGAROOグループによるTeVガンマ線放射の発見でその糸口が見えた。続いて同様なSNR、RXJ1713からもTeVガンマ線放射の発見、スペクトルからの陽子加速の可能性など大きく進歩した。この計画では発見から精密測定への移行、とくにイメージング能力を複数台のステレオ観測によって大幅に向上することで、形態学的研究を推進することを目的とし、CANGAROOグループの4台の10m望遠鏡を用いてステレオ観測による画像観測を実現する。 当研究室は読み出し回路、データ収集系を担当し、今年度は、4号機の回路、オンラインの設置、調整を行い、4台すべてのシステム動作に成功した。さらに夜光や宇宙線μをトリガー段階で除去し、エネルギー閾値を下げるため、2台以上の同時ヒットをトリガー段階で取り入れる「ステレオトリガー」を製作し、作動させた。この開発により従来、トリガーの半分以上あった宇宙線μの大半はトリガーで取り除くことが出来、ステレオ事象の観測レートが3割程度向上した。 またステレオ解析法の確立をめざし、かに星雲のデータ解析行った。まず3台の望遠鏡ステレオ観測対応のデータ管理解析ソフトの構築を当研究室で行い、グループ全体で使用可能になった。さらにオンとオフを個別に観測するモードで7時間の観測で6σの信号を検出、0.17度の角分解能を達成し、シミュレーションと良い一致を見た。また同じ視野内にオン、オフを置くWobbleモード観測では18時間程度の観測で10σ以上の信号を検出し、ステレオ観測が可能であることを示した。2004年度には17天体をステレオ観測している。現在、これらの解析に進んでいる。
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