研究課題/領域番号 |
14204027
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
大師堂 経明 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10112989)
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研究分担者 |
前田 恵一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70199610)
小松 進一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00087446)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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キーワード | 電波天文学 / X線γ線天文学 / 宇宙線 / 宇宙物理 / 相対論・重力波 / アンテナ / 信号処理 |
研究概要 |
那須に建設した球面鏡により、観測周波数1.4GHzで電波観測を行い、世界ではじめて高銀緯にトランジェント電波源を発見した。観測結果の発表などは雑誌論文の項目に記載してある。光やX線、ガンマ線などの領域では空の広い範囲を常時モニターする観測が行われ、トランジェントな天体が数多く発見されてきた。ガンマ線バーストはその典型であり、1960年代に発見されながらその正体が宇宙理論的な距離にある高エネルギー天体現象であることが判明するのに30年以上かかった。電波領域では、CygX-3のように銀河面にあって数年に1度電波バーストを起こすトランジェントな天体が1970年代からすでに知られていたにもかかわらず、それらを捜す観測装置はこれまで存在しなかった。その理由は、視野が広くかっ多方向を同時に観測できる装置がつくりにくかったからである。我々はディジタル信号処理のアルゴリズムを工夫し、またそこへ入力する宇宙からの微弱な信号を集光する大面積のアンテナを極めて安くつくる工夫をして、通常の建設コストの数十分の一の経費でこの課題を達成した。アルゴリズムの問題としては、信号の流れのビット幅が、信号処理の各段階において拡大も縮小もせず一定に保たれることに成功したことがカギであった。これにより、空間領域と時間領域の両方に広がった信号を、あふれさせることなく、また逆に処理装置が遊ぶこともなく常に100%の稼働率で働くことが、可能となった。さらに曲率が一定であることを利用して大面積のアンテナ、固定球面鏡を極めて安く開発した。追尾機能をもたせ微弱な天体の観測も可能となって、上記の観測が可能となった。
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