研究課題
<自発磁束状態>ErNi_2B_2Cにおける自発磁束状態について局所磁揚測定から迫るときに問題となる双晶構造の観察、および一軸圧印加による非双晶化を目指した。光学測定をしながら試料に一軸圧を加え、2K以下に冷却する機構を作製し、室温での加圧に成功した。<磁気光学法による磁束量子の観察>昨年まで問題であった振動および温度変化によるドリフトを大幅に抑制したクライオスタットを導入することにより、日本で初めて(世界で2番目に)磁気光学法による量子化磁束の観測に成功した。このとき、試料としては磁揚侵入長の比較的短いNbSe_2を用いた。測定結果を解析したところ、より磁場侵入長の長い高温超伝道体においても量子化磁束の観測が可能であるとの見積もりを得た。一方、観察用の磁性ガーネット膜を液相エピタキシャル法により成長した。室温でインジケーターとして機能する面内磁化膜ができていることを確認した。膜の均一性に問題があるため、来年度膜の更なる高品質化を行う。<新規超伝導体の開発>AlB_2構造および関連構造をもつ新規層状超伝導体の探索および物性評価を行った。上部臨界磁揚が異常な角度依存性を示すCaAlSiの参照物質として、CaGaSi単結晶の作製を行い、電気抵抗の角度依存性、比熱、結晶構造等の測定を行った。その結果、CaAlSiで見られた上部臨界磁場の異常とc軸方向の超格子がCaGaSiには存在しないことを確認した。また、CaAlSi関連物質としてAlSiが2層になったCaAl_2Si_2単結晶とYAl_2Si_2多結晶を作製した。CaAl_2Si_2は異方的な半金属、YAl_2Si_2は典型的な金属であることが明らかとなった。これらの結果は、最近行われたバンド計算と定性的に一致している。CaAl_2Si_2とYAl_2Si_2共に1.3Kまで超伝導を示さない。
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