研究分担者 |
野村 律夫 島根大学, 教育学部, 教授 (30144687)
的場 保望 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (30006663)
秋元 和實 熊本大学, 沿岸域環境科学教育研究センター, 助教授 (70222536)
尾田 太良 東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (60108454)
安田 尚登 高知大学, 海洋コア研究センター, 教授 (90175646)
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研究概要 |
日本産有孔虫種の模式標本画像化と主要種の分類学的整理に向けて,初年度として以下の準備と研究を行った. 1.日本産有孔虫種に関するデータベースを再整理し,インターネット上で公開し,その概要を日本古生物学会年会(6月.福井県勝山)にて紹介した.その後,機能性の向上と安定化のため,使用機種とアプリケーションプログラムを更新し,また,データを追加した.現在のデータ数は2557件. 2.日本地質学会年会(9月,新潟)において夜間小集会を開催し,画像データベース構築に向けた方策と分類学的整理の具体策を討議した. 3.画像データ蓄積のため導入した低真空走査型顕微鏡(低真空SEM),デジタルHDマイクロスコープ及びデジタル写真装置付き実体顕微鏡について,表面の形状に多様性が大きい種々の標本について撮影条件を検討し,マニュアル化した.特に,貴重な模式標本の取り扱いに慎重を期すため,最短時間で確実な画像データ得る準備を行った. 4.現生種の現地模式標本を含む現世海底堆積物試料の処理を堅実に行うため,真空凍結乾燥器を導入し,その効率的使用法を確立した. 5.ニュースレター1号(11月)・2号(2月)を刊行し,各分担者の研究の進捗状況・研究方針を伝達するとともに,関連分野の情報交換などを適宜行える場を整備した. 6.3月に招待の若手研究者を含めた研究集会を開催し,分類学に関わる模式概念,分類,命名法などの問題点,遺伝子解析との関連性,その他有孔虫研究全般について意見交換を行った.また,分類学的に問題のある主要な分類群について,顕微鏡観察を交えた討論会を行った.さらに,模式標本の各所蔵機関における所在と保存状況の確認作業,それらの画像化方針,所在不明標本の補完に関する次年度以降の行動計画と役割分担などを決定した.
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