研究課題/領域番号 |
14204068
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中村 貴義 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (60270790)
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研究分担者 |
長谷川 達生 産業技術総合研究所, 強相関電子技術研究センター, 主任研究員 (00242016)
芥川 智行 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (60271631)
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キーワード | 分子性ナノワイヤ / マクロサイクリックTTF / 分子性導体 / AFM / 分子配向 / 電気物性 |
研究概要 |
1.分子ナノワイヤを形成するマクロサイクリックTTF誘導体の合成と材料化 マクロサイクリックTTF誘導体に対し、適当なアクセプターと組み合わせることで、高導電性の分子性ナノワイヤを得ることを目的に前年度に引き続き検討を行った。本年度は、プロジェクト終了後の発展を見据え、TTF部位が3個縮環した物質系に付いても精力的に検討を行った。また、BEDT-TTF型誘導体-ヨウ素錯体からなるナノドットの形成について詳細を検討し、ナノドットのサイズ制御、規則配列の実現などに関し、多くの知見を得た。 2.ワイヤリング技術の開発 分子ナノワイヤを用いたワイヤリング実現に向け、微小電極等への接合について検討を行った。また、金ナノ粒子を導入した複合ナノワイヤ構造の構築について、引き続き電気物性を詳細に検討し、その導電機構を推定した。また、分子集合体ナノ構造の規則配列を実現するにあたり、マイカ基板上に足掛かりとなるパターンを作製し、そこへナノ構造を構築することで併せて電極接合を実現することを試みた。基板上に固定化された金の規則配列構造上にBEDT-TTF型誘導体-ヨウ素錯体溶液をキャストし表面構造の作製を行った結果、金パターンが形成する6角格子間に高さ6nmの分子集合体ナノ構造が配列する事を見出した。 3.分子ナノワイヤネットワークの構造評価 ナノワイヤネットワークの構造をプローブ顕微鏡で評価した。また、ナノワイヤの効率的な作製法を権立するため、基板の表面処理によるナノワイヤネットワーク構造の変化について検討を行った。
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