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2002 年度 実績報告書

形態の3次元高精度デジタル復元システムの開発的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14204082
研究機関京都大学

研究代表者

石田 英實  京都大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (60027480)

研究分担者 中務 真人  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00227828)
山崎 信寿  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70101996)
堤 定美  京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (00028739)
荻原 直道  京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70324605)
国松 豊  京都大学, 霊長類研究所, 助手 (80243111)
キーワード化石 / 3次元形状 / 光造形 / 形状修復 / X線CTスキャナ
研究概要

本年度は,X線CTスキャナを用いて修復および評価用デタの修得を行った。まずケニア国立博物館で,申請者を代表とする日本調査隊がケニアで発見した中新世中期大型ヒト上科,ナチョラピテクスの四肢骨と頭蓋骨の化石の連続断層撮影を行った。また比較のため,同時代の類人猿(プロコンスルなど)の頭蓋骨化石の撮影も合わせて行った。これらの形状データが本研究の形状復元対象である。一方,国内では,形態復元の際のリファレンスとして用いる現生霊長類の頭蓋骨や四肢骨の連続断層撮影を行い,修復,復元用データの集積に努めた。
これら標本の3次元形態を計算機内で処理するために,本研究では形態のサーフェスを微小三角平面のパッチとして抽出・変換した。このように形状をパッチデータで表現することによって,計算機内で形状を取り扱うことが可能となった。
また,計算機内で復元した化石の立体形状を作製するために,3次元形状造型機を導入した。導入した機器は,本来工業部品など人工物の造形を対象としているため,化石形状の造形には当初多くの問題が発生した。しかしそれら問題を解決し,CTで計測した化石形状の実体模型の作成プロトコルを確立した。
さらに,形状修復アルゴリズムの構築を開始した。特に本年度は,左右対称性など復元のヒントとなる幾何学的な拘束条件が多い頭骨化石を例に,ソフトウェアの開発を進めた。これはCT画像より再構築した頭骨化石の3次元形状から,形態学的特徴点を取得し,それら条件を満たしかつ変形が最小となるようにそれぞれの座標を移動させ,薄板スプラインを用いて形態全体にりいて補間するものである。次年度はこのようなアルゴリズムをさらに開発し,化石形態の数理的復元手法の確立と復元形態の造形を試みる予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 荻原直道, 樫村裕也, 石田英實: "ヒトの垂直立位の姿勢安定性-類人猿型屈曲立位との比較-"霊長類研究. 19(印刷中). (2003)

  • [文献書誌] Nakatsukasa, M., Kunimatsu, Y., Nakano, Y., Ishida, H.: "Morphology of the hallucial phalanges in extant anthropoids and fossil hominoids"Zeitschrift fur Morphologie und Anthropologie. 83. 361-372 (2002)

  • [文献書誌] 荻原直道, 山崎信寿: "運動のし易さの脳内表現とその自己組織化"バイオメカニズム. 16. 275-284 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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