研究課題
基盤研究(A)
1.低エネルギーガンマ線の発生技術に関する研究長波長レーザー光を用いたレーザー逆コンプトン散乱の場合、レーザー光の拡がりの影響を避けるために、レーザー光を電子との相互作用領域まで伝送する技術開発が重要である。平成14年度は、ミラーによる集光、開口による回折等によるレーザー光伝送効率を考慮したガンマ線生成率のシュミレーション、チェンバ真空系の設計等を行い、最適化された「レーザー光導入クロッチチェンバ」の設計・製作を行った(設置は平成15年度の予定)。また、「光導波管を用いたレーザー伝送系」の構築のために、導波管への遠赤外レーザー光の導入光学系の設計と試験を行い、伝送効率80%/4m(4mの導波管を通過する遠赤外レーザー光の伝送効率)を得た。得られた結果を用いて、光導波管輸送路を既存のビームラインに設置して、ガンマ線の試験生成を行う準備を進めた。2.高性能光励起遠赤外レーザーの開発に関する研究CH_3OHを媒質とした光励起遠赤外レーザー118.8?mの発振線では出力1.6Wを達成した。このためにレーザー管を冷却して118.8?mの発振線励起に用いる9P(36)CO_2レーザー発振線で出力238Wを達成した。遠赤外レーザー管も冷却している。また、岡島が所属する機関(中部大学)で保有する既存のレーザーシステムでも光励起遠赤外レーザーの高出力化の研究を行い、57?mで出力1.7Wを達成した。3.生成ガンマ線の計測のための試験測定平成14年度はガンマ線強度測定、偏極度測定のための検出器の検討を行い、NaIシンチレーター、GSOシンチレーター、Ge検出器を用いて高エネルギー放射光(300keV以上)のTaアブソーバによる吸収、原子核共鳴蛍光などの試験計測を行った。
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