研究概要 |
本研究は,(1)ビジョンチップを用いた1msアクティブビジョンシステムのステレオ化,(2)ロポットダイナミクス,アクティブビジョンダイナミクス,画像処理の遅れを統合したビジュアルサーボシステムのダイナミクスモデルの開発,(3)可変制御アーキテクチャのモデル学習アルゴリズムの開発,の3つの基盤技術の研究を進め,最終的にこれらの技術を融合することで,従来にはない超高速ビジュアルサーボシステムの実現を目的とするものである.平成14年度は,超高速マニピュレーションに対応した3次元情報取得のための1msアクティブシステムのステレオ化を行った.具体的には, 1.ステレオアクテイブビジョンシステムの開発 高速ビジョンチップシステムを搭載した2眼アクティブビジョンシステムを開発した.ビジョン,アクティブメカニズムとしては,すでに開発されている列並列ビジョンシステムとAVS-IIを用いることにした. 2.3次元位置情報獲得のためのリアルタイムアルゴリズムの開発 2眼の画像情報から,三角測量計測の原理を用いて,1msの高速なレートで対象の三次元位置姿勢を計測するための処理システムを構築した.また,2眼情報を利用して,対象画像のセグメンテーション,ステレオシステムにおける対応点検出を高速化する手法について検討を行った. 3.アクティブビジョンシステムのモデリングと制御則実験 ビジュアルサーボ制御と同時にビジョンモデルのパラメータをキャリブレーションする手法を提案した.また,アクティブビジョンのメカニズムに関して,static-eyeとhand-eyeのそれぞれに関して,制御理論的にシステム構造の考察を行った. 4.ビジョンシステムの追従制御とダイナミクス同定 ビジュアルサーボにおいて制御則の切り替えを行うための状態推定手法を提案した.また,ビジョンやマニピュレータのダイナミクスを考慮した実時間軌道生成手法を提案した.
|