研究課題/領域番号 |
14205049
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
鈴木 孝雄 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70005495)
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研究分担者 |
AMARENDRA Singh 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, ポストドクトラル研究員 (00367822)
JINHUA Yin 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, ポストドクトラル研究員 (10367823)
QINGYU Xu 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, ポストドクトラル研究員 (90373076)
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キーワード | ナノ磁性粒子 / イオンビーム / イオンビーム誘起CVD法 / Fe-Pt微粒子 / クラスター / パターン記録媒体 / 垂直磁気記録媒体 / 垂直磁気異方性 |
研究概要 |
本研究は研究代表者が開発したイオンビーム誘起CVD法により微粒子作製を行い、数原子あるいはクラスターから構成される磁性微粒子の磁性、構造を調べることを目的としている。特に今年度においては、将来高密度磁気記録材料として注目を集めている「非常に高い磁気異方性を有するFePt及びCoPt系合金微粒子の作製」を先ず成功させることを目的として実験を行ってきた。その結果、 1.前年の段階でDualイオンビーム誘起CVD法を確立したが、今年度はこれによりFePt合金微粒子作製が再現性よく実現出来ることを確認した。これはイオンビーム法により世界で初のFePt微粒子の作製である。 2.このようにして作製したFePt粒子は、比較的大きな磁気異方性定数(10^6erg/cc)を示すことがわかった。しかしながら、完全なL1o規則合金のもつ10^7erg/ccに比較して一桁小さい値であり、この原因は完全な規則合金の微粒子ではなく、fccとfctの二相分離である為であることが判明した。現在作製条件を系統的に変え、規則度の高い微粒子を作成する実験を継続中である。 3.CoPt合金微粒子も本方法で作製しその磁性・構造を系統的に調べた結果、作製時に非晶質構造をもつにも係わらず、すでに大きな磁気異方性を持つ事がわかった。 4.上記の非晶質微粒子を焼鈍した結果fccとfctの混相となり、磁気異方性か増加しないことが判明した。 上記の研究成果は国際会議(インターマグ、磁性・磁気材料国際会議等)や国内会議(応用磁気学会等)などで発表し、学術論文としても纏めて報告をしている。
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