研究概要 |
わが国が今後直面する医療福祉問題、特に、"寝たきり問題"解決の突破口として、自律・パワーアシスト複合型パワードスーツを開発してきた。当該研究では、パワードスーツ/高齢者(歩行障害者)/理学療法士・トレーナ(医師)の間の「インタラクティブ機能」および「下肢のモビリティ増進」に焦点をあて研究を推進した。当該研究期間の研究実績の概要は以下の通りである。 ・これまでに開発されたインターラクティブモデルiHAL-1,2号機を用いて、各種アシスト動作(歩行、立ち座りなど)を実施し、インタラクティブ環境下での各種アシスト動作の効果について検討・評価を行った。 ・インターラクティブモデルiHAL-1,2号機によるインタラクティブ・リハビリテーションの臨床試験を実施し,その有効性を確認した。 ・これら臨床試験を通して、改良点を洗い出し、最終モデルとして改良型汎用パワードスーツiHAL-3,4の開発をした。 ・インターラクティブモデルiHAL-1,2号機を用いて、歩行や立ち座りなど脚運動時における各種生理・運動データ(筋電位、筋中酸素飽和度、血圧、総運動量、心電位、関節角・角速度などの運動データなど)を計測するとともに、データベースを構築した。 ・本データベースからインタラクティブ環境下でのヒューマンファクタを分析し、インタラクティブ・リハビリテーションの実施指標となる至適モビリティ増進指数の決定方法について検討・評価を行った。本手法をiHAL-3,4に組み込みインタラクティブ・リハビリテーションによるモビリティ増進への有用性を確認した。
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