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2004 年度 実績報告書

地下水流動場における嫌気性微生物の動態と有機塩素化合物汚染土の修復に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14205067
研究機関岐阜大学

研究代表者

佐藤 健  岐阜大学, 工学部, 教授 (80135326)

研究分担者 高見澤 一裕  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (00159005)
キーワード嫌気性微生物 / バイオオーギュメンテーション / 揮発性有機塩素化合物 / 地下水 / 移流分散 / ミカエリスメンテン式 / 反応速度式 / 数値シミュレーション
研究概要

研究実施計画書に沿って実績の概要をまとめる.なお,DPH-1株の土中動態に集中化したので,KYT-1株との混合条件に関する分解と移動実験(課題1,2)は実施しなかった.
1. PCE完全分解に向けた嫌気性微生物浄化の実証実験と分解を伴う物質移動の可視化(佐藤・高見澤)
1.1 PCE分解菌(DPH-1株)とcis-DCE分解菌(KYT-1株)の分解活性の評価と増殖・死滅速度
「研究実績」
(1)DPH-1株によるPCEとTCEの分解特性はミカエリスメンテンの酵素反応式でよく記述でき,各定数はバッチ試験から正確に決定できることを見出した.PCE最大分解速度として0.132mg/(hr・mg-protein),TCE最大分解速度として0.0362mg/(hr/mg-protein)が,ミカエリス定数として,PCEで0.0816mg/L, TCEで0,6659mg/Lが得られた.
(2)DPH-1株の増殖速度はモノ式の適用は微妙で,実験的に,PCEに対しμ=-0.0015×PCE+0.5064,TCEに対しμ=0.163/(TCE)+0.435でよく近似されることがわかった.
(3)KYT-1株の分解特性は一次反応速度式を使って,分解特性はよく表現できることがわかった.
1.2 フラスコ実験によるPCE分解菌(DPH-1株)とcis-DCE分解菌(KYT-1株)の混合条性でのPCE完全分解DPH-1株の移動と分解特性の評価に集中し,今年度は実験実施に到らなかった.
1.3 流れ場におけるPCE分解菌(DPH-1株)とcis-DCE分解菌(KYT-1株)の混合移動特性
「研究実績」
(1)DPH-1株の土中における分散特性は土質により多少変化するが,間隙実流速の増加とともに直線的に増加し,その勾配で定義される分散長(α)は土質平均粒径(d50)と強い相関関係を示し,α=0.175×(d50)で推定可能.
(2)DPH-1株の土中抑留の現象は一次反応速度式で記述でき,反応速度定数は微生物の注入・洗い出しのカラム実験からその値を決定できる.
(3)DPH-1株の脱離現象を一次反応速度式で近似すると,その値はダルシー流速とともに増加し,土粒子比表面積にも強く影響を受けることがわかった.
1.4 土中流れ場におけるPCE完全浄化実験と数値シミュレーションによる分解と微生物移動の可視化
(1)土中流れ場を不動水・可動水に区分したモデルを構築し,DPH-1株によるバイオオーギュメンテーションのシミュレーションを実施し,土中のバイオフィルム形成に関する工学的知見をいくつか得ることが出来た.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Evaluation of different culture conditions of Clostridium bifermentans DPH-1 for cost effetctive PCE deqradation2005

    • 著者名/発表者名
      Humayra, A.S., Hasegawa, Y, Nomura, I., Chang, Y.C., Sato, T., Takamizawa, K
    • 雑誌名

      Biotechnology and Bioprocess Engineering (in press)

  • [雑誌論文] 嫌気性微生物を用いたPCE汚染土壌・地下水の修復2004

    • 著者名/発表者名
      高見澤一裕, 佐藤健
    • 雑誌名

      水 46-5・655

      ページ: 26-34

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Quantification of Bacillus species in a wastewater treatment system by the molecular analyses2004

    • 著者名/発表者名
      Mori, K., Irie, R., Hirata, M., Takamizawa, K.
    • 雑誌名

      Biotechnology and Bioprocess Engineering 9

      ページ: 482-489

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Anaerobic degradation of cis-1,2,-dichloroethylene and vinyl chloride by Clostridium sp. Strain DC1 isolated from landfill leachate sediment.2004

    • 著者名/発表者名
      Hata, J., Miyata, N., Kim, E-S., Takamizawa, K., Iwahori, K.
    • 雑誌名

      Journal of Bioscience and Bioengineering 97

      ページ: 196-201

  • [雑誌論文] 調理施設から採取された黄色ブドウ球菌のRAPD-PCR、BSFGEおよびPFGEによる遺伝子多型解2004

    • 著者名/発表者名
      岸本満, 高見澤一裕, 春日文子ら
    • 雑誌名

      日本食品微生物学会誌 21

      ページ: 193-200

  • [雑誌論文] Ribotyping and a study of transmission of Staphylococcus auneus collected from food preparation facilities.2004

    • 著者名/発表者名
      Kishimoto, M., Konuma, H., Takamizawa, K., Kashio, H.Kasuga, F et al.
    • 雑誌名

      Journal of Food Protection 67

      ページ: 1116-1122

  • [図書] 微生物工学2004

    • 著者名/発表者名
      菊池慎太郎, 高見澤一裕, 浦野直人, 海藤晃弘, 藤井克彦
    • 総ページ数
      169
    • 出版者
      三共出版
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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