研究分担者 |
矢野 真一郎 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (80274489)
松永 信博 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授 (50157335)
西ノ首 英之 長崎大学, 水産学部, 教授 (50039723)
大串 浩一郎 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (00185232)
多田 彰秀 長崎大学, 工学部, 助教授 (90144328)
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研究概要 |
1 北部有明海において大規模一斉観測を実施し,降雨の影響により塩淡成層が発達した場合の流動・成層構造を把握した.2 有明海における流動・成層観測から,潮汐条件により諫早湾湾口部の流況が変化し,島原半島沿いの強い流れは潮汐条件に依存しないことが確認された.3 有明海内4点の電磁流速計による連続流動観測結果より,昨年度の観測と同様に諫早干拓締切による流速減少が確認された.4 諫早湾内において小潮期の流況観測を実施した.同時に約20地点で成層観測を行った.これらより,諫早湾内の3次元的な流況が明らかにされた.5 過去の観測結果を用いた重回帰分析により北部有明海の流れの支配要因を調べた結果,風の影響が非常に強い事が分かった.6 北部有明海において底質コアサンプルを採取し粒度や有機物量などを測定した.筑後川河口域や佐賀県沿岸で特徴的な底質構造が確認された.7 σ座標系流動モデルに干潟計算モデルを組み込み,流動計算を行うことに成功した.8 諫早湾湾口周辺で溶存酸素濃度,流況などの連続観測を実施し,貧酸素水塊の消長と淡水インプットに相関性が強いことが確認された.9 リモートセンシングと現地観測データを用いて,衛星画像から透明度分布などを推定するアルゴリズムを開発した.10 流況制御ブロック設置による海水交換促進効果の検討を模型実験により実施した.有明-長州ライン上に配置することで諫早干拓締切前の海水交換率を復元できた.11 流動シミュレーションによる検討から,模型実験と同様の結果が得られた.よって,流況制御ブロックは有明海を再生する有力な方法である事が確認できた.12 諫早湾内に流況制御ブロックを実際に設置し湧昇流の発生が確認された.
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