研究課題/領域番号 |
14205076
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐藤 馨一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00091455)
|
研究分担者 |
古屋 秀樹 筑波大学, 社会工学系, 講師 (80252013)
為国 孝敏 足利工業大学, 工学部, 教授 (70285766)
清水 浩志郎 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (30006655)
小林 一郎 熊本大学, 工学部, 教授 (40109666)
竹内 伝史 岐阜大学, 地域学部, 教授 (70065283)
|
キーワード | 大規模社会資本 / 計画立案プロセス / 政策アセスメント / 費用便益比 / 史的評価 / オーラルヒストリー |
研究概要 |
近代土木遺産は文化庁の定義により築後50年以上を経過した構造物となっており、太平洋戦争後に建設された土木施設・構造物は対象外となっている。本研究は日本全国にある築後50年未満の大規模社会資本の計画プロセスを調査し、その整備効果を土木計画学アプローチと土木史学アプローチによって実証的に明らかにするものである。 これまでの研究成果は土木計画学ワンディセミナーにおいて公開発表された。本セミナーにおいて発表された大規模社会資本の整備効果を以下に要約する。 (1)青函トンネル 先進導坑の完成時に「無用の長物視」された青函トンネルは、完成後15年において約1兆円に達する経済便益をもたらしていることを実証した。この金額は建設費を上回るものであり、その多くは物流の効率化にもとづいている。 (2)新東京国際空港 新東京国際空港(成田空港)の計画プロセスを詳細に調査し、合理的な空港計画が政治的介入によって歪められていく経緯を掘り起こした。さらに成田空港の開港遅れが羽田空港の負荷を高め、大型ジャンボ機導入の背景になったことを明らかにした。 (3)九州での長大橋技術開発 本州四国連絡橋の建設技術が九州地区での長大橋建設において開発・研究されていくプロセスを明らかにし、ポスト本四架橋の課題を指摘した。
|