研究課題/領域番号 |
14205077
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
渡辺 義公 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00040999)
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研究分担者 |
木村 克輝 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10292054)
岡部 聡 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10253816)
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キーワード | 膜ファウリング / 膜分離活性汚泥法 / ハイブリッド / 粘性 / 微粒子 / 凝集剤 / 重合ケイ酸 / PSI |
研究概要 |
1)膜ファウリング機構の解明および抑制 実都市下水を用いた多系列の膜分離活性汚泥処理実験を行い、運転条件、前処理の有無が反応槽内汚泥の性状に及ぼす影響について検討した。反応槽内汚泥濃度の上昇に伴って槽内汚泥の粘度が上昇し、膜ろ過運転を困難にするが、特に汚泥濃度が10,000mg/Lを超過する際に粘度の上昇が顕著になる傾向が観察された。前凝集沈殿処理を行うことでこれらの粘度上昇は良好に抑制されうることを見いだした。 2)窒素除去の高度化 浸漬型膜分離活性汚泥リアクターに仕切板を挿入し、仕切板外部において周期的に嫌気・好気条件を創出することにより高度な窒素除去を達成する新型の膜分離活性汚泥リアクターを考案し、実都市下水を用いた連続処理実験を行った。試行錯誤的に決定した最適運転条件にて運転を継続した結果、全窒素濃度5mg/L程度の処理水を外部有機源の添加を行うことなく達成した。また、本リアクターでは単一槽内において硝化・脱窒反応が進行することから、脱窒反応に伴って発生するアルカリ度によって硝化反応が安定するという副次的効果も確認された。 3)リン回収に適した凝集剤の新規製造法の開発 Y字管型2液混合装置を採用し、非加温で重合ケイ酸を製造するポリシリカト鉄凝集剤(PSI)製造装置を製作し、実都市下水処理場に設置してオンサイトでの製造実験および下水処理実験を行った。下水処理水質から判断して、本装置によって製造されたPSIは既存の製法によって製造されたPSIに遜色のない凝集性能を持つていることが示された。
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