研究課題/領域番号 |
14205083
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柳澤 幸雄 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (30313042)
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研究分担者 |
吉野 博 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30092373)
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キーワード | パッシブ型換気量測定法 / PFT / ドーザー / サンプラー / トレーサーガス / Open Path FT-IR / 地球温暖化 |
研究概要 |
本研究では以下の4点を研究課題においているので、ここについての平成14年度の研究実績概要について記す。 (1)パッシブ型換気量測定法の開発、検討:パッシブ型換気量測定方法については従来のPFT法のドーザーの形状、ドーザーからのトレーサーガスの放散速度、およびサンプラーにおけるサンプリングレイトについて再検討している。特にドーザーには市販品を使用したことにより従来のものと比較しコスト面で大幅な削減が可能となった。また、ドーザーからの放散速度が大きいことから従来のPFT法と比較し測定時間を大幅に短縮することに成功した。さらに、トレーサーガスの放散が定常発生であることを確認したため、従来のドーザー設置前後の重量測定が不要になった。次年度以降ではドーザーからのトレーサーガスの空間内分布性状、多数室換気回路網について実大実験住宅で検討する予定である。また、既存のトレーサーガスは地球温暖化係数が高いことから、別のトレーサーガス検討する予定である。 (2)パッシブ型リアルタイム換気量測定装置の開発、検討:11月に測定に使用する予定であるOpen Path FT-IRが納品され本年度は数種類のトレーサーガスを元に予備実験を行った。また、本装置での換気量と従来のアクティブ法について予備的な比較検討を行ったが、測定の概念自体が異なるから更なる検討が必要である。 (3)パッシブ型換気量測定法の適用範囲の検討:既往研究を文献調査により検討している段階であり、実験・実測レベルで本年度報告できる成果はない。(3)は(1)、(2)のそれぞれの検討が完了した段階で詳細な検討を行う予定でる。 (4)パッシブ型換気量測定法の使用時のマニュアル作成:ドーザー内壁にトレーサーガスが付着しても本方法での採用した測定期間では誤差範囲に収まることを確認した。今年度の最後に約30軒の住宅での実測で使用し、使用上の問題点を検討する予定である。また平成15年度以後はCFDによりドーザー、サンプラーの設置位置の詳細な検討を行う予定である。 研究の進捗状況は細部では予定より遅れている点も認められるが、全体としては予定通りの進でいるものと思われる。
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