研究課題/領域番号 |
14205094
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
弘津 禎彦 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (70016525)
|
研究分担者 |
佐藤 和久 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (70314424)
花田 剛 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (10314428)
石丸 学 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (00264086)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
キーワード | 硬質磁性ナノ粒子 / 低温エピタキシャル成長 / L1_0型規則構造 / 方位配向 / 低温規則化 / 高密度分散 / FePt / 添加元素 |
研究概要 |
強磁性規則合金ナノ粒子の低温エピタキシャル成長と機能化に関して、(1)ナノ粒子の形態と結晶配向制御、(2)第3元素添加によるL1_0型規則相低温合成、(3)製膜速度によるL1_0型規則相形成温度の低温化と方位配向化を明らかにすることを目的とした。本研究では、上記項目(1)について、蒸着時の基板保持温度により形成されるナノ粒子の構造形態と結晶配向性について検討を行い、方位配向・孤立分散したL1_0型ナノ粒子が形成される条件を探索した。項目(2)に関しては、既にL1_0型薄膜において規則相低温合成に対する顕著な効果が知られている非固溶型Ag、固溶型Cu及びBをFePt、FePdナノ粒子に添加し、低温規則化並びに形成されるナノ粒子形態について研究を行った。項目(3)に関しては、RFマグネトロンスパッタ法を用いてFePtCuナノ粒子を同時高速製膜することにより、低温での規則相エピタキシャル成長について研究を行った。以上の結果として、(1)大気中壁開したNaCl単結晶基板表面へのPt、Feの逐次蒸着法により高分散・高配向・高保磁力を有するL1_0型FePt規則合金ナノ粒子を形成するためには、蒸着基板温度573K以上での蒸着と873K以上での蒸着後熱処理が必要であることが判明した。また項目(2)に関して、Ag添加L1_0-FePtナノ粒子分散膜を低温で合成することができた。さらに項目(2)(3)に関して、方位配向L1_0型FePtCuナノ粒子高密度配向分散膜を613K(340℃)で形成することができ、このとき室温で1.4kOe(10Kにて5.3kOe)の高保磁力が発現した。またL1_0型FePdCu方位配向ナノ粒子を823K(550℃)にて形成することができ、室温での保磁力は3.5kOeであった。このほか、L1_0-FePdナノ粒子分散膜の合成において成果を挙げることができた。
|