研究課題/領域番号 |
14205097
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
金村 聖志 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (30169552)
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研究分担者 |
濱上 寿一 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (30285100)
武井 孝 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (00197253)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | リチウム電池 / マイクロ電池 / 印刷技術 / マイクロ電極 / 負極材料 / 正極材料 / 高速充放電 / ゾル・ゲル法 |
研究概要 |
ゾル・ゲル法を用いることにより、電池材料として十分な性能を有する薄膜の作製に成功した。作製した薄膜はLi_4Ti_5O_<12>、LiCoO_2、LiMn_2O_4である。作製した薄膜内のリチウムイオンの拡散定数についていくつかの測定法を用いて評価した。その結果、得られたLi_4Ti_5O_<12>、LiCoO_2、LiMn_2O_4中でのリチウムイオンの拡散は負極あるいは正極材料としてこれらの材料を使用する上で十分に高い値であった。充放電特性は、粉末の試料と同等あるいはそれ以上であることが確認され、開発したゾル・ゲル法はリチウム二次電池用活物質を作製する上で有効であることが分かった。これらのゾルを用いて、マイクロインジェクション装置により、ドットの印刷を行った。ドットの形状はゾルの粘度、界面張力、基板の濡れ性などによって大きく影響されることがわかった。これらの物性を最適化した結果、50μm程度の大きさのドットを均質に印字することが可能であった。また、得られたゲルドットを焼成することでLi_4Ti_5O_<12>、LiCoO_2、LiMn_2O_4活物質ドットを作製することができた。得られたドットの電気化学的な特性は、焼成条件に依存し変化するため、焼成条件についても最適化を行った。最終的に得られたドットは、リチウム二次電池用電極として十分な性能を有していることが分かった。これらを重ねて印字することで電池を作製する予定であったが、非常に難しい技術であることが分かった。そこで、櫛型マイクロ電極を用いる手法を考案した。この場合、ドットではなくラインが必要である。そこで、ドットの場合と同様の装置を用いてラインを作製した。ライン状のリチウム二次電池用活物質は十分な性能を有することが分かった。正極および負極のラインを作製し、電池を作製した。電池は高速に充放電可能であり、新型リチウム二次電池を作製することに成功した。
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