研究課題/領域番号 |
14205112
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
福田 秀樹 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (30263396)
|
研究分担者 |
大嶋 寛 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20112526)
近藤 昭彦 神戸大学, 工学部, 教授 (40205547)
加藤 滋雄 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (20026272)
荻野 博康 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (80233443)
|
キーワード | 凝集性遺伝子Flolp / 表層発現酵母 / ZZドメイン / グルコアミラーゼ / GPIアンカー / 磁性ナノ粒子 / リポソーム / ファージライブラリー |
研究概要 |
(1)Flolpのアンカー鎖長による酵素と基質との反応性 凝集性遺伝子Flolpを用いて、細胞表層に提示するためのアンカー鎖長と高分子基質との関連を検討を行った。酵母Flolpのc末端領域において種々アミノ酸の長さを42から1,326まで変化させ、Rhizopus oryzae由来のグルコアミラーゼを発現させその特性を検討した結果、鎖長が長いほど、抗体との結合力およびデンプン分解力の高いことが明らかとなった。このことにより、目的とする基質に対応したアンカー鎖長の制御が可能となった。また、細胞壁に存在するβ-1,6グルカン合成欠損株により細胞表層構造の解析も行った。 (2)Flolpを用いたIgG結合ドメインZZの表層発現 IgGの一部であるFc部分を酵母細胞表層に提示させるため、Flolpを用いてStaphlococcus aureus由来のZZドメインを表層に提示させた。ZZおよびEGFPの共発現系と両者の融合系の2つのケースについて、表層発現させた結果、いずれの場合も効率よく発現でき、また活性も維持できることが示された。また、ZZ表層提示の技術を応用して、熱応答性磁性ナノ粒子のアフィニティによる選択方法も開発した。 (3)リポソームを用いるファージライブラリーなど 細胞膜主成分であるリン脂質からなる数十〜数百nmの小胞体であるリポソーム表面に対象物質を提示し、これとファージライブラリーとの相互作用にてスクリーニングする方法を検討した。この方法により、多数のライブラリーから目的とする特異的相互作用をする組合わせを高い確率で見出せることが明らかとなった。さらに、膜表面提示リセプターとの相互作用の検討にも適しており、様々なタンパク質の機能解析に利用できることがわかった。その他、有機溶媒存在下で安定なPST-01プロテアーゼのペプチド合成反応の反応機構を明らかにした。
|