研究課題/領域番号 |
14205130
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮下 徳治 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (40124630)
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研究分担者 |
三箇山 毅 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (50327318)
松井 淳 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (50361184)
三ツ石 方也 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (70333903)
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キーワード | 高分子 / LB膜 / AFM / ナノ粒子 / ハイブリッド / キャパシタ / インピーダンス |
研究概要 |
本申請研究は、高分子ナノ薄膜をベースとした機能合目的な自在組織化技術の確立および具体的なアウトプットとして、ナノ粒子のハイブリッドデバイス、有機FET、有機超薄膜キャパシター、診断センサーデバイスへの展開を強力に進めることを念頭においている。本年度得られた研究成果を以下に記す。 1.共役系高分子を含む導電性高分子超薄膜の作製 導電性高分子として知られているパラフェニレンビニレン誘導体の超薄膜をラングミュアー・ブロジェット法により作製した。優れたLB膜形成能を有するポリ(ドデシルアクリルアミド)との混合クロロホルム溶液を調製し、水面上を利用して導電性高分子ナノシートを作製した。混合LB膜は規則正しく固体板上にうつしとることができ、非常に簡便に作製できることが特徴である。 2.高分子LB膜による有機キャパシタの作製 本研究では、LB法を利用することで数ナノメートルの超薄膜が得られることを利用し、高分子LB膜のキャパシタへの応用を検討した。ITO基板上に様々なアクリルアミド系ポリマー(長鎖アルキル基、脂環基、短鎖枝分かれ基やフッ素系アルキル基)を累積し、アルミ電極を真空蒸着した。インピーダンス法によりそれどれの誘電特性を検討したところ、0.1Hz-20kHzの周波数帯域において比誘電率は長鎖アルキル樹>短鎖枝分かれ基>フッ素系アルキル基の順となった。また、絶縁試験を行うと、5層の膜厚(10nm)において1Vの電圧に耐えられることが明らかとなり、誘電層の超薄膜化により高容量キャパシタの作製可能であることを示せた。
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