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2003 年度 実績報告書

非平衡現象に基づく自己組織化を利用した高分子面状デバイスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14205132
研究機関北海道大学

研究代表者

下村 政嗣  北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (10136525)

研究分担者 澤田石 哲郎  理化学研究所, フロンティア研究システム, 研究員 (50333331)
田中 賢  北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (00322850)
居城 邦治  北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (90221762)
キーワード自己組織化材料 / 高分子面状デバイス / ナノ微粒子 / ハニカム構浩フィルム / 非平衡現象 / キャスト / マイクロ加工 / 散逸構造
研究概要

本研究の目的は、高分子の自己組織化に基づくマイクロ加工技術を用いて、白色面発光ELデバイスなどの面状デバイスを作製せんとするものである。すでに本申請者は、高い湿度下において高分子のクロロフォルムやベンゼン溶液をキャストすると、溶媒の蒸発潜熱で高分子溶液上に空気中の水分が凝縮し、さらに、最密充填した微小水滴が鋳型となって、マイクロメーターサイズの均一な細孔を有するハニカム状の高分子フィルムが形成されることを見出した。また、ハニカム細孔の中にシリカなどのナノ微粒子が自発的に最密充填することを見出した。たとえば、自己組織化によって形成された高分子ハニカムパターンをマトリックスとして、RGB三原色の発光性ナノ微粒子などを自発的に配列させれば、フィルム状の白色面発光体を作製することも可能となる。前年度までに、基板となるハニカムフィルムの作製、とりわけ細孔サイズの制御と、微粒子配列法の確立に注目した。
その結果、細孔サイズを500ナノメーターから数十マイクロメーターの範囲で再現性よく制御できる手法を開発した。本年度は、ハニカム構造体と複合化する機能性高分子微粒子の作製に焦点をあわせた。高分子微粒子の作製法は大別すると、乳化や懸濁などの重合法と再沈殿法が知られている。我々は、高分子の分別沈殿法にヒントを得て、良溶媒と貧溶媒の組成を経時的に変化させることで粒径分布のシャープなナノ微粒子が作製できることを見いだした。この手法のポイントは、揮発性の良溶媒を用いることで溶媒組成の変化に伴う均一核形成と成長を機構とするものであり、汎用性のある微粒子形成法である。これにより電子輸送性や発光性などを有する機能性ナノ微粒子を作製することが可能となった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] M.Shimomura: "Preparation of Honeycomb-Patterned Polyimide Films by Self-Organization"Langmuir. 19. 6297-6300 (2003)

  • [文献書誌] 下村政嗣: "自己組織化によるナノマテリアル"M&E. 30(8). 190-195 (2003)

  • [文献書誌] 下村政嗣: "tissue engineeringによる肝組織再構成"Surgery Frontier. 10(3). 21(245)-24(248) (2003)

  • [文献書誌] Masatsugu Shimomura: "Periodic Precipitation during Droplet Evaporation on a Substrate"2003 The Physical Society of Japan. Vol.72,No.10. 2468-2471 (2003)

  • [文献書誌] 下村政嗣: "21世紀版 薄膜作製応用ハンドブツク"ソフトマテリアルの自己組織化 自己組織化による高分子薄膜のパターン化. 1448 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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