研究課題/領域番号 |
14205139
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大屋 裕二 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (00150524)
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研究分担者 |
井上 雅弘 九州大学, 工学研究院, 教授 (90037903)
内田 孝紀 九州大学, 応用力学研究所, 助手 (90325481)
烏谷 隆 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (30150527)
山崎 伸彦 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70166635)
桜井 晃 九州大学, 工学研究院, 教授 (80037952)
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キーワード | 風力発電 / ディフューザ / 風車 / 風洞実験 / LES / 数値解析 / 風況予測 / 局所風速 |
研究概要 |
集風装置付き風力発電システム(風レンズ風車)の更なる高出力化のために種々の検討を主に大型風洞を用いて行った。集風装置とは風の取り入れ口であるインレットシュラウド部、その入り口の風車を置く直線ディフューザ部、ディフューザの出口周囲に取り付けるリング状のつばからなる構造体である。 まず、風車を覆うディフューザの最適開き角度の検討を行い、直線ディフューザの開き角度は風車が設置されている場合、10-12度の開き角度が最も高い発電出力が得られることが分かった。同時にディフューザの出口周囲に取り付けるリング状つばの最適大きさを検討し、ディフューザ入り口直径Dの半分の幅0.5D程度が適切であることが判明した。インレットシュラウド部の適切な形状を検討し、直線ディフューザ部に滑らかに接続すると、より高出力になり、またその高い出力を広い周速比(風車の先端速さと近寄り風速の比)で維持できることが分かった。また、発電機等を収めるセンターボディの長さ、およびハブ比の大きさを検討し、それぞれ適切な値を見出した。最後につば付きディフューザ風車として最適な風車翼の検討を行い、数種類の翼形状を試して最適な風車翼を選定した。それらを統合して同規模の風車のみに比べ、約5倍の出力向上を達成した。 一方で、局地的風況予測法に関してすでに開発しているRIAM-COMPACTの性能を単純地形、複雑地形について風洞実験結果と比較検討し、その高い数値予測精度を確認した。また、気象庁のMSMデータを初期条件として総観規模の大気流れを計算するCSU-RAMSを計算し、得られた結果をRIAM-COMPACTに接続する方法を開発した。これによって任意の日時、任意の場所の局地的風況を高い精度で予測することが可能となった。
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