研究課題
鯨類の観測は船舶を用いた計量を主とするが、近年では、小型無線機やARGOS衛星を型用した調査もおこなわれている。だが、海面に浮上している状態の鯨類の観測は可能だが、広い海域の海中を高速で移動する鯨類の水中観測は困難を極める。そこで、本研究では、高速潜航性能が高く雑音の少ない自律型海中ロボット(AUV)を利用して、海中を移動する鯨類に触れることなく観測できる新しい移動観測プラットフォームの確立を目指す。研究初年度である本年は、鳴音データを基にしたクジラの個体識別をおこなうために、AUVに搭載可能なハイドロフォンの小型アレーを試作しマッコウクジラのクリック音を小笠原諸島において録音し、信号処理技術を用いて解析し、個体識別をおこなう研究を進めた。また、ザトウクジラについては別途録音した鳴音を解析し、7頭の個体を識別することに成功した。
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