研究課題/領域番号 |
14206004
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大杉 立 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40343107)
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研究分担者 |
廣瀬 竜郎 独法農業技術研究機構, 北陸農業研究センター, 主任研究官
佐々木 治人 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (60225886)
山岸 徹 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (50143409)
高橋 咲子 独法農業生物資源研究所, 生理機能研究グループ, 研究員
石丸 健 独法農業生物資源研究所, 生理機能研究グループ, 研究員
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キーワード | イネ収量関連形質 / 強勢頴果と弱勢頴果 / 網羅的遺伝子解析 |
研究概要 |
本研究では、遺伝子レベルでの発現制御を網羅的にスクリーニングできるマイクロアレイ技術等を用い、収量構成形質の発現過程に関与する遺伝子・タンパク質を解明する。また、構成形質の品種間差について、同様に網羅的に解析できるQTL解析によって、品種問差をもたらす要因を明らかにする。本年度は研究初年度であり研究素材のスクリーニングが主であるが得られた結果は以下の通りである。 (1)イネの収量の大きく関わる強勢頴果と弱勢頴果の発達の違いを比較したところ、弱勢頴果は強勢頴果に比べて胚乳細胞の分裂が3-4日遅れ、最終的な細胞数も3割程度少ないことが明らかとなった。 (2)強勢頴果と弱勢頴果の受精後の子房から時期別に発現している遺伝子を網羅的に解析した結果、強勢頴果で多く発現している遺伝子として28、弱勢頴果で多く発現している遺伝子として17、両方で多伝子として5つを同定した。それらの機能については現在解析中である。 (3)コシヒカリ(日本型品種)の染色体の一部をカサラス(インド型品種)に置換した系統を用いて、収量関連形質に及ぼすインド型品種の遺伝子の影響を検討した結果、穂重に関してコシヒカリより有意に重い系統が4系統見つかり、第2,4,12染色体上に穂重を増大させると考えられる遺伝子座の存在が示唆された。
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