研究課題/領域番号 |
14206021
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中坪 文明 京都大学, 農学研究科, 教授 (10027170)
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研究分担者 |
高野 俊幸 京都大学, 農学研究科, 助教授 (50335303)
上高原 浩 京都大学, 農学研究科, 助手 (10293911)
辻井 敬宣 京都大学, 化学研究所, 助教授 (00217308)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | セルロース誘導体 / 高位置選択的置換セルロース誘導体 / 有機・無機複合ナノコンポジット / LB膜 / Z型LB膜 / 単分子膜 / フェロセン誘導体 / 有機EL素子 |
研究概要 |
本研究は、高位置選択的置換セルロース誘導体の自己組織性、および金属(無機)複合体形成能を利用した新機能性材料の創製とその利用開発のための基礎的知見の集積を目的とした。 初年度には、高位置選択的置換セルロース誘導体の合成法の確立を行った。具体的には、新規トリチル化試薬:4-alkoxytritylchlorideの合成、および6-O-(4-alkoxytrityl)cellulose誘導体の合成を検討した。その結果、わずか1段階の反応により、セルロースから6-O-(4-alkoxytrityl)cellulose誘導体の合成に成功した。 次年度には、調製した6-O-(4-stearoyltrityl)cellulose acetateのLB膜特性について検討し、セルロースからZ型LB膜を調製することに成功した。このLB膜中では、このセルロース誘導体の長鎖アルキル基がセルロース骨格に対して垂直に、かみ合う型でパッキングされていることも示唆された。また、グルコースオルトエステル誘導体を用いる開環重合より調製した6-O-alkylcelluloseのLB膜特性についても検討し、良好なLB膜が得られた。この結果、単分子膜形成には、トリチル基は必ずしも必要ではないことが判明した。 最終年度には、6-O-(4-stearoyltrityl)celluloseのC-2,C-3位の水酸基に金属機能性官能基(フェロセン)の導入を行ない、6-O-(4-stearoyltrityl)cellulose 3-ferrocene propionateを合成した。この誘導体のLB膜特性を調べたところ、良好なX型LB膜を与えた。また、この誘導体のLB膜は、有機EL素子として利用可能な電子特性制御LB膜としての可能性が開かれた。
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