研究課題/領域番号 |
14206028
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
藍澤 宏 東京工業大学, 教育環境創造研究センター, 教授 (70167766)
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研究分担者 |
有馬 洋太郎 (社)農村生活総合研究センター, 非常勤研究員
大野 啓一 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助教授 (20213811)
有田 博之 新潟大学, 農学部, 教授 (40313506)
三橋 伸夫 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (50229746)
大内 雅利 明治大学, 農学部, 教授 (60147915)
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キーワード | 中山間地域 / 集落 / 持続発展 / 社会構造 / 経済構造 / 生活構造 / 農村経営 / 地域社会形成 |
研究概要 |
本研究は、中山間地域において、農業生産振興にとどまらず、生活環境の改善、並びに柔軟性有る地域社会形成までをも含めた持続的且つ永続的に発展し得る農村経営の計画的手法を構築することを目的とした。 今年度の研究成果として、持続発展型集落の社会構造、経済構造、生活構造を捉えた。具体的には14年度の調査結果により、不利な地形条件を活かし優位な産業構造を示している集落社会、並びに人口定着化が進んでいる集落社会を調査対象地域として抽出し、その活性化の要因・要件と今後の集落・地域社会の計画における条件の整理を行った。前年度に引き続き詳細調査を実施するとともに、居住者に対し、地域居住性能、並びに生産・生活にかかわる集落計画内容とその参画意向のアンケート調査を実施した。行政が役割を分担する内容と住民自らが分担する内容など、今後の集落計画へのあり方を具体的な計画内容との関連から求めた。 1.自己改革し得る地域社会形成 日本の地域社会の今後の姿である高齢社会や少子社会が深刻な問題として現在抱えている中山間地域において、少子化・高齢化社会での住民個々人の役割分担、地域運営の新たな仕組みの創造など、日本社会が未体験部分の地域社会の有り方を検討した。 2.環境共生型の暮らしの経営 稲作や畑作などの農文化から発展した自然との共生の作法や、急峻な地形とのつきあい方、並びに現代の地域社会が喪失しかかっている住民相互の連帯能力を育む暮らしの互助や集団活力を産み出す祭り等の地域社会活動の内容と方法を整理し、暮らしのしくみを捉えた。 3.地域性を発揮した農業経営の展開 急峻な地形条件の中で、地域の基礎的な地域資源である農地を活かした農業技術などの歴史的な果実を現代に適応できる、新たな生産技術の確立を行い、地域の固有条件を活かし、現代に適応し得る新たな技術体系を検討した。
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