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2004 年度 実績報告書

感染による自然免疫系と獲得免疫系の連繋機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14207012
研究機関愛媛大学

研究代表者

浅野 喜博  愛媛大学, 医学部, 教授 (70114353)

研究分担者 四宮 博人  愛媛大学, 医学部, 助教授 (80162618)
加納 誠  愛媛大学, 医学部, 講師 (10116923)
松本 哲  愛媛大学, 医学部, 助手 (90363233)
丸山 砂穂  愛媛大学, 医学部, 教務職員 (10301326)
キーワードリステリア菌 / 自然免疫 / 獲得免疫 / サイトカイン / T細胞サブセット
研究概要

病原体感染に対する宿主の防御機構を考える上で、感染がどのような機序で宿主の免疫系を動かすかを個体・細胞・分子・遺伝子のレベルで明らかにする必要がある。特に、感染する病原体の種類により宿主の応答機序が異なることが明らかにされつつある。そこで、感染初期に作動する自然免疫系と、その機能により活性化される獲得免疫系との連繋を中心に個体の感染防御機構の解析を行い、さらにその成果を発展させて、個体の感染防御機構の人為的な制御のための基盤を構築することを目的に研究を行った。
(1)細胞内寄生性細菌を用いて解析し、病原体の感染そのものが樹状細胞に変化を引き起こし、細胞の抗原特異性に関わらずに、獲得免疫系のシフトを起こす。この感染に伴う宿主の免疫応答は、細胞内に侵入した細菌と宿主細胞との関わりに伴う事象により活性化され、この活性化はT細胞抗原レセプターによる活性化とは独立したものであることを明らかにした。
(2)タンパク抗原を用いた解所から免疫系の制御に関わるT細胞サブセット(Th1およびTh2)のシフトには、IL-12の関与が必須と考えられてきた。ところが病原体感染でのT細胞サブセットのシフトを調べると、タンパク抗原による免疫応答とは異なり、病原体感染によりIL-12の関与なしに免疫系のシフトが誘導されることを示した。
(3)宿主の病原体感染免疫応答に多様性が認められた。
(4)トランスポゾンおよび温度感受性プラスミドを用いて作成した単一遺伝子変異リステリア菌株パネルを用いて解析し、宿主免疫応答制御に関わる2種類の変異菌株を得た。この結果、Th1免疫応答を引き起こし感染抵抗性を宿主に誘導する病原体遺伝子と、Th2免疫応答を制御し抗アレルギー状態を誘導する病原体遺伝子が異なることが明らかになった。この細菌遺伝子の機能および宿主側の対応遺伝子の同定とその機能を解析することにより、免疫応答制御への応用が期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Modulation of the immune system by Listeria monocytogenes-mediated gene transfer into mammalian cells.2004

    • 著者名/発表者名
      Shen, H., et al.
    • 雑誌名

      Microbiol.Immunol 48

      ページ: 329-337

  • [雑誌論文] Characterization of murine grancalcin specifically expressed in leukocytes and its possible role in host defense against bacterial infections.2004

    • 著者名/発表者名
      Liu, F., et al.
    • 雑誌名

      Biosci.Biotechnol.Biochem 68

      ページ: 894-902

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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