研究課題/領域番号 |
14207023
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
石井 晃 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (30252175)
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研究分担者 |
鈴木 加奈子 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (70288546)
鈴木 修 浜松医科大学, 医学部, 教授 (70093044)
平岡 賢三 山梨大学, 工学部, 教授 (80107218)
服部 秀樹 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (30107817)
勝又 義直 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30109326)
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キーワード | 高速液体クロマトグラフィー / エレクトロスプレー / レーザースプレー / 飛行時間型質量分析計 / アマニチン |
研究概要 |
質量分析(MS)法は、薬毒物を検出・同定するための極めて有力な方法であり、近年のインターフェースの改良により、高速液体クロマトグラフイー(HPLC)との結合が容易になった。そのため、従来では分析が困難であった高極性・高沸点の化合物の同定や定量が可能となった。現在広くもちいられているHPLC-MSのイオン化法としては、エレクトロスプレー(ESI)法であるが、よりソフトでイオン化効率が良い方法が求められている。今回我々は、新しいHPLC-MSのイオン化法であるレーザースプレー法を応用し、法医学的に重要な薬毒物の検出・同定に活用することを考えた。 まず、レーザーイオン化法に適当なHPLC-MS装置の検討を行った。最近開発されたESI-飛行時間型(TOF)質量分析計は、分析可能な質量電荷比の範囲が6から10,000と広く、ダイナミックレンジも大きいため、この装置を用いることにした。次に、レーザースプレー装置の開発の前段階として、このESI-TOF装置を使用して、キノコ毒の一種であるアマニチンの測定を試みた。正イオンモードでは、ナトリウム付加イオンがベースピークであったが、負イオンモードでは擬分子イオンがベースピークであった。次に同定・定量のためのin source CID(衝突誘起解離)によるフラグメンテーションを検討したが、アマニチンは分析器内ではかなり安定で、通常のin source CIDでは十分なフラグメントイオンは観察されなかった。今後、アマニチン検出に適したイオン化モードや、フラグメントイオン生成のための条件をさらに検討する予定である。
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