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2002 年度 実績報告書

ES細胞の分化環境の作製と免疫隔離膜を用いた分化細胞の移植

研究課題

研究課題/領域番号 14207048
研究種目

基盤研究(A)

研究機関京都大学

研究代表者

岩田 博夫  京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (30160120)

研究分担者 加藤 功一  京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (50283875)
キーワード胚性幹細胞 / インスリン産生細胞 / ドーパミン産生細胞 / 分化誘導 / PA6細胞
研究概要

胚性幹細胞(ES細胞)からのインスリン産生細胞の分化誘導
米国NIHのMcKayらの報告した分化誘導法を基本に研究を進めてきた。我々の得た結果は、分化誘導した細胞のインスリン分泌能は彼らの報告値の数分の1程度、PCRではインスリンIIのメッセンジャーの発現は見られるものの、インスリンIの発現は見られなかった。最近、ハーバード大のMeltonらはMcKayら方法を追試し、免疫染色でインスリン産生細胞と同定された細胞の多くは培養液中のインスリンが死細胞へ吸着された結果であると注意を呼びかけている。現在、種々の条件下で行ってきた分化誘導実験のデータの見直しと、cDNAサンプルの残っているものについてPCRを同一条件下で行うことで実験結果の洗い出しを行っている。また、C-ペプチドとグルカゴンの免疫染色を追加した。それらの結果より、McKayらの報告ほど高効率でインスリン産生細胞へと分化誘導されないが、一部の細胞はほぼ間違いなくインスリン産生細胞へと分化誘導できていると考えている。
ES細胞からのドーパミン産生細胞の分化誘導
PA6細胞をフィーダーレイヤーとしてES細胞からのドーパミン産生細胞の分化誘導法(Kawasaki, et al., Neuron, 28, 31-49(2000))を基に研究を進めてきた。PA6細胞細胞を種々の溶液で洗浄することで、ES細胞をドーパミン産生細胞へと分化誘導する活性(SDIA活性)を有する溶液を採取した。SDIA活性を有する溶液とポリイオンコンプレックス形成法を用いてSDIA活性を有する表面を試作し、ES細胞をドーパミン産生細胞へと分化誘導した。SDIA活性を有する溶液を培養液を分析したところ、その活性をになっているものがWntシグナルの阻害剤であることを示唆する結果を得ている。
ES細胞由来細胞集塊のマイクロカプセル化
アガロースを用いてES細胞由来細胞集塊のマイクロカプセル化を行い、この細胞集塊のインスリンまたドーパミン産生細胞への分化誘導を検討しているが、細胞集塊の細胞増殖のコントロールなど解決しなければならない問題が多々ある。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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