研究課題/領域番号 |
14207051
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高本 眞一 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60137833)
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研究分担者 |
師田 哲郎 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (10332587)
本村 昇 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (40332580)
村上 新 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70190874)
大塚 俊哉 都立府中病院, 部長(研究職) (80262004)
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キーワード | 拍動下心臓内手術 / 心臓内視鏡縫合器 / リアルタイム三次元超音波装置 / 械機スキャン / 2Dアレイ |
研究概要 |
消化器外科、呼吸器外科領域では内視鏡下の手術がひとつの術式として確立している。我々は、この内視鏡技術を応用し、14年度は透明管内に内視鏡を挿入可能な心臓内視鏡を考案した。この心臓内視鏡を心房より挿入し、透明管の先端を心臓内に軽く押し当てることにより、循環血液を排除し心臓内構造および心臓内病変部を直接観察できるようにした。さらに、心臓内にて手術操作が可能なように、先端に垂直方向に両端針が往復しうる自動縫合器を組み合わせた。なお、この縫合器は心臓内を観察する際には視野および操作の妨げになる可能性があるため、先端の持針器部分は収納可能な構造とし、縫合等必要な場合にのみ先端に押し出せる構造とした。これにより、心臓内を観察した後、手術操作を加えることができ、人工心肺装置を用いず心臓内手術が可能となる。現在、さらに先端部分に細径超音波探触子を装着可能にして、内視鏡による直視下、および超音波によるモニター下の両方の情報を得るように改良しており、本件についても特許出願準備中である。加えて、現時点において超音波機器メーカーより三次元超音波の開発は行われているが未だ臨床応用するには、画質および操作性の面において問題を有し、かつ画像化には数十分の時間を要する。われわれはアロカ株式会社とともに独自にリアルタイム三次元超音波装置を開発研究しており、拍動下心内修復術のガイドとなり得ると考えている。平成14年度はリアルタイム三次元超音波装置を用いてモデル実験に応用し、装置自体の安全性・確実性の向上が確認された。また、本装置は機械スキャンを用いた超音波探触子を利用しており、フレームレートはわずか5frames/secであるため、さらに2Dアレイ(スパースアレイ)を用いた新たな探触子を開発中である。
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