研究課題/領域番号 |
14207075
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
小澤 英浩 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 教授 (60018413)
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研究分担者 |
宇田川 信之 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
高橋 直之 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 教授 (90119222)
川上 敏行 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 教授 (80104892)
細矢 明宏 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (70350824)
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キーワード | 石灰化 / 骨吸収 / 骨形成 / カップリング因子 / BMP / OPG / EP4 / 急速凍結法 |
研究概要 |
1.骨の石灰化基質形成に関する分子機構の解明: マウス胎児頭蓋骨を用い、高圧急速凍結後直ちに凍結超薄切片作成、急速凍結置換・凍結割断を行い、初期石灰化部位の微細構造とCa, PなどのEELSによるマッピングを行った。それらの元素分布と基質小胞やコラーゲン・多糖体などとの関係を免疫組織化学的手法により明らかにした。さらに、MLO-A5細胞を培養して基質小胞の単離を行い、そのモノクロナール抗体の作成を進めている。一方、軟骨性石灰化について、石灰化部位への血管侵入とVit.D、VEGFの作用を明らかにした。 2.骨吸収と骨形成の共役機構の解析: OPG欠損マウスは骨吸収の亢進とともに、骨芽細胞も活性化されている。OPG欠損マウスにビスフォスフォネート(BP)を投与し、骨吸収と骨形成の関連を骨形態計測法で解析した。BP投与により、骨吸収マーカーの低下とともに骨形成マーカーの顕著な低下が認められた。OPG欠損マウスでは血清ALPase活性も上昇していたが、BP投与により正常化した。以上の結果は、骨吸収と骨形成は共役していることを強く示唆している。 3.骨の再生・再建モデルの構築と解析ならびに骨形成促進に関する研究: ウサギ顎骨再建実験としてBMPによる骨形成を組織化学と遺伝子発現について検索し、類軟骨性骨化の過程が骨形成時に介在することを明らかにした。さらに、ラット歯髄を皮下移植し、象牙質様硬組織の形成されることを免疫組織化学的に解析した。骨形成に関しては、レーザー光照射によるラット脛骨の骨形成促進機構と糖尿病ラットにメカニカルストレスを与えることによる骨形成促進機構を明らかにした。また、PGE2の受容体、EP4agonistの投与により、間質細胞の脂肪細胞化が抑制され、骨芽細胞への分化と骨形成が促進されることを明らかにした。
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