研究分担者 |
前田 勝正 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (00117243)
永田 俊彦 徳島大学, 歯学部, 教授 (10127847)
加藤 喜郎 日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (20060452)
平山 聡司 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (70189869)
横瀬 敏志 明海大学, 歯学部, 助教授 (90245803)
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研究概要 |
本年度は、象牙質の石灰化に重要な役割を果たしていると思われるホスホホリンの機能に関してin vitro実験を行い,結合型ホスホホリンのリン酸基が重要な役割を占めているが,脱リン酸をうけた場合には,カルボキシル基とリン酸基の共同作用が重要となることが明らかになった.また,結合型に対して遊離型ホスホホリンは石灰化制御に働くことが明らかになった.また,支持体となるコラーゲンに関しては,コラーゲン線維の安定化がホスホホリンの共有結合の安定化につながり,石灰化誘導能を増強させることが明かとなった. また、骨髄細胞をホスホホリン・コラーゲン複合体上で三次元培養してハイブリッド人工骨を作成して、ラットの骨人工欠損部に移植したところ、旺盛な骨、骨髄形成が誘導され、これらは、BMPの効果的な担体となることが予想された。 さらに、in vitro歯胚間葉組織にBMPプラスミドを電気的に導入すると、器官培養7日後、DSPのmRNA発現がみられた。また、イヌの生活歯髄切断面の歯髄組織にBMPプラスミドを導入すると、1ヶ月で、切断面下の歯髄組織は骨様象牙質に変化した。以上のことから、BMPプラスミド遺伝子導入は象牙芽細胞分化誘導に有効であることが示唆された。 上述したようなタンパク質を用いた方法および遺伝子導入法を用いて今後、象牙質再生のメカニズムを解明し、効果的な再生を誘導するような技術を開発するための実験を行う予定である。
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