研究課題/領域番号 |
14207082
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
斎藤 隆史 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (40265070)
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研究分担者 |
前田 勝正 九州大学, 大学院, 教授 (00117243)
永田 俊彦 徳島大学, 歯学部, 教授 (10127847)
加藤 喜郎 日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (20060452)
吉山 昌宏 岡山大学, 大学院, 教授 (10201071)
横瀬 敏志 明海大学, 歯学部, 助教授 (90245803)
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キーワード | 象牙質 / 歯髄 / 象牙質・歯髄複合体 / 創傷治癒 / 再生医療 |
研究概要 |
本年度は、象牙質再生治療法およびその技術の開発を目指して種々の実験を実施して以下の結果を得た。 最初に、象牙質の石灰化に重要な役割を果たしていると思われるホスホホリンの機能に関してさらにin vitro実験を行い,硅素イオンが結合型ホスホホリンによる石灰化誘導を促進することを明らかにした。また、ホスホホリン以外のリンタンパク質としてオステオポンチンを用いて石灰化誘導実験を行い、界面張力測定によりオステオポンチンが高い石灰化誘導活性を示すことを明らかにした。 また、骨髄細胞をホスホホリン・コラーゲン複合体上で三次元培養してハイブリッド人工骨を作成して、ラットの骨人工欠損部に移植したところ、旺盛な骨、骨髄形成が誘導された。そこで、さらにBMP・ホスホホリン・コラーゲン複合体を骨髄細胞分化のscaffoldとして使用してラット頭蓋骨骨膜下に移植したところ、旺盛な骨形成が確認され、象牙質再生治療に本複合体を使用することにより良好な結果が得られることが示唆された。 次に、BMPを培養ヒト歯髄細胞に種々濃度で添加したところ、濃度依存的に象牙芽細胞に特異的なマーカーであるDentin Sialophosphoprotein (DSPP) mRNA発現が増強されており、BMPが象牙質再生治療に非常に有効であることが明らかになった。 さらに、in vitro歯胚間葉組織にBMPプラスミドを電気的に導入すると、器官培養7日後、DSPのmRNA発現がみられた。また、イヌの生活歯髄切断面の歯髄組織にBMPプラスミドを導入すると、1ヶ月で、切断面下の歯髄組織は骨様象牙質に変化した。以上のことから、BMPプラスミド遺伝子導入は象牙芽細胞分化誘導に有効であることが示唆された。 上述したようなタンパク質を用いた方法および遺伝子導入法を用いて今後、効果的な再生を誘導するような技術を開発するための実験を行う予定である。
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