研究課題/領域番号 |
14207082
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
斎藤 隆史 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (40265070)
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研究分担者 |
加藤 喜郎 日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (20060452)
吉羽 邦彦 新潟大学, 大学院・医歯薬総合研究科, 助手 (30220718)
細矢 哲康 鶴見大学, 歯学部, 講師 (00157033)
横瀬 敏志 明海大学, 歯学部, 助教授 (90245803)
平山 聡司 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (70189869)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | 象牙質再生 / 象牙質・歯髄複合体 / 再生医療 / 直接覆髄 / DSPP / BMP |
研究概要 |
本課題において、象牙質再生治療法およびその技術の開発を目指して種々のin vitroおよびin vivo実験を実施して以下の結果を得た。 in vitro実験では、アルギン酸ゲルが象牙質再生のためのscaffoldとして有用なこと、神経栄養因子が歯髄細胞の分化・石灰化に影響を与えること、歯髄細胞においてテネイシンが細胞接着を阻害し、成長因子によるテネイシン発現の増減を介して細胞接着が調節されること、歯髄細胞にBMP-2を添加するとDSPP mRNAの発現が強くなり、基質形成量が増加すること、PDGFが歯髄の創傷治癒過程において象牙質形成に関与していること等が明らかになった。 in vivo実験では、phosphophoryn/collagen複合体がBMP-2の効果的なcarrierとなること、直接覆罩におけるCO_2レーザーと接着性コンポジットレジンの併用が効果的であること、歯髄は硬組織誘導活性を有する物質および細胞を含む組織であるため、再生工学に応用できること、骨置換性硬化型リン酸カルシウムセメントは生体親和性に優れ、覆髄材、断髄材として応用できること、創傷歯髄でrFIP-2B mRNA発現が高まっており、この遺伝子のプロモーターは創傷の刺激により活性化される可能性が示唆されること、BMP-2を用いた歯髄幹細胞導入法により歯髄・象牙質再生が可能なこと、EMDは組織刺激性が少なく歯髄創傷部の微小環境を整備することにより、硬組織形成を誘導し治癒を促進すること、Metallothioneinは窩洞形成後の歯髄の創傷治癒において歯髄細胞の増殖・分化に関与していること、歯髄創傷治癒過程では、細胞死制御が重要な役割を果たしていることなどが明らかになった。 本研究課題終了後も継続して、効果的な再生を誘導するような技術を開発するための実験を行う予定である。
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