研究分担者 |
赤川 安正 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00127599)
河野 正司 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50014098)
大山 喬史 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50064366)
五十嵐 順正 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (20107303)
古谷野 潔 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (50195872)
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研究概要 |
今年度は,初年度に収集した部分床義歯の臨床実績を検討する上で基礎となるデータベースに対して種々の分析を加えるとともに,その結果を踏まえ,新たにデータ収集ソフトウェアの開発を行った.さらに,歯科医師の臨床実績を判定する上で,製作された補綴装置による口腔機能の回復を客観的に評価する必要があることから,その方法の1つとして試験用グミゼリーによる咀嚼能率測定法を取り上げ,その正確性と再現性について検討を加えた.その主な結果は以下の通りである. 1)前年度に収集したデータベースの分析結果から,「部分床義歯治療における臨床実績を評価するためのシステムを構築する」という本研究の目的を達成するためには,各症例の難易度の客観的な評価が不可欠であることが示された. 2)症例の難易度を客観的に評価するためにデータベースとして収集すべき項目を検討した結果,症例の難易度に影響を及ぼす因子として,義歯経験,患者の年齢,欠損歯数,歯の欠損形態,歯の欠損部位,支台歯の状態,残存歯の咬合状態など18項目を新たに追加する必要性が示された. 3)次に,これらのデータを正確にしかも効率よく収集するためにデータ収集ソフトウェアを開発した.本ソフトウェアは,ネットワークを利用してデータ入力時の省力化と効率化を図るとともに,蓄積されたデータから特定の条件に該当するデータの抽出,抽出されたデータの閲覧および編集などの操作が容易に行えることから,本研究の目的に合致したデータを収集する上で十分な機能を有していると考えられる. 4)試験用グミゼリーを用いた咀嚼能率測定法の正確性と再現性について検討した結果,グミゼリーの洗浄時間とグルコース溶出温度,および溶出時間を厳密に規定することによって,正確性と再現性の高い検査結果が得られることが示された
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