研究課題/領域番号 |
14207099
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤井 信孝 京都大学, 薬学研究科, 教授 (60109014)
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研究分担者 |
大高 章 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (20201973)
玉村 啓和 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (80217182)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | ゲノム科学 / 創薬研究 / ペプチドイソスター / ペプチド化学 / CXCR4拮抗剤 / Chemical Ligation / 7回膜貫通型GPCR / Constitutively Active Receptor Technology |
研究概要 |
当該研究プロジェクトを通じて、1)立体配座固定環状ペプチドライブラリーの構築と非ペプチド化、2)創薬標的として定評のある7回膜貫通型GPCRの化学合成を目指して膜蛋白合成法を精査した。さらに、ペプチド化学・蛋白質化学を基盤にしてゲノム科学情報を創薬研究に展開するための新たな方法論を提案した。 (1)ペプチド性CXCR4拮抗剤を素材にしてtype II' β/γ構造を有する環状ペンタペプチド等を環状テンプレートとして活用することに軸足をおいて、活性Pharmacophoreの空間的スクリーニングを実行した。活性評価に際しては、構成的部分活性を有する人工受容体のLac Z-共役型酵母発現系を活用し、CART (Constitutively Active Receptor Technology)の有効性を検証した。本研究では、ペプチド結合を(E)-あるいは(Z)-アルケンユニットに変換したペプチドイソスター、さらに三置換、四置換アルケン型イソスターおよびフルオロアルケン型イソスター立体選択的合成法の開発に成功し、商活性低分子環状ペプチドの非ペプチド化、医薬品としての適合化研究を実施した。本法の特徴は、1)豊富な種類のアミノ酸のキラル源と成熟したペプチド合成化学を活用して信頼度の極めて高い薬物標的指向型Focused Libralyが構築できること、2)アルケン型イソスターの導入によりLipinski ruleに合致した化合物へ容易に誘導できること、3)環状ペプチドイソスターの立体配座解析を基に更なる低分子変換が用意であること等である。効率的創薬リード化合物の創出法になり得ると確信している。 (2)本研究においては脂質二重膜を反応場とするChemical Ligationの反応条件を精査し、7TMGPCR間で保存性の極めて高い3つのCys残基の位置で極めて高効率なLigationが可能なことを明らかにし、CXCR4の3個の2回膜貫通ドメインの合成に応用して本受容体のほぼ半分のペプチド鎖の構築に成功した。
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