研究課題/領域番号 |
14207109
|
研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
中山 和弘 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (50222170)
|
研究分担者 |
堀内 成子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70157056)
菱沼 典子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (40103585)
亀井 智子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (80238443)
平林 優子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (50228813)
佐居 由美 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (10297070)
|
キーワード | 高等継続教育 / e-learning / システム構築 / 運用実験 / 看護学 |
研究概要 |
平成17年度は本研究の最終年度であり、研究班が過去3年間にわたって行ってきた調査、及び、複数のe-learningコンテンツ開発とその評価の結果を踏まえて、看護継続教育・大学院教育への本格導入に向けた、教育提供システムにおけるランダム化比較試験「e-learningと対面授業(講義)の比較における非劣性の検証」を行った。これは、同一内容の教育プログラムをe-learningを使用して学習を行う群(以下、介入群)と従来から行われている対面授業による学習を行う群(以下、対照群)との2群間の教育効果の比較を行うもので、"e-learningは対面授業に比べてその学習効果は劣らない"という仮説の検証を行うことを目的としている。 教育プログラムは4日の授業で構成され、1クールは1ヵ月にわたって開講された。現時点で2クールが修了しており、81人の研修参加の同意が得られた。尚、81人の研究協力者は、研究参加の時点で無作為に介入群と対照群に割り付けられるため介入群は40人、対照群は41人である。 2005年11月〜12月に行われた第1クール(介入群29名、対照群28名)において、主要な介入効果であるプログラム修了後テストの点数、及び、プログラム受講前と後のテストの点数を比較した変化量において、介入群と対照群の平均値に有意な差は認められず、e-learningは対面授業に比べてその学習効果は劣らないことを支持する結果が得られた。一方、プログラムの修了率は対面講義群が64.3%であるのに対して、e-learning群は86.2%と高く、これらの結果から、看護継続教育におけるe-learningシステムの構築は働きながら学びたいと願う看護職にとって、一定の学習効果を保ちながら学び続けることの出来る有力な学び方の方法であると考えられる。今後も、定量・定性両面から更なる詳細な分析を進める予定である。
|