研究分担者 |
白木 仁 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (90206285)
吉武 裕 鹿屋体育大学, 体育学部, 教授 (00136334)
大森 肇 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (20223969)
足立 稔 岡山大学, 教育学部, 助教授 (70271054)
鈴木 志保子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教授 (50325817)
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研究概要 |
近年,青少年の体位が大型化している一方で,本来,体位の発達と共に向上すべき体力・運動能力は,逆に低下傾向をたどっていることが問題視されている.特に体脂肪量の増加に伴う体重増加がBMIやローレル指数などの体格指数を年々上昇させていることも報告されており,それが体力・運動能力の低下に関与している可能性も十分に考えられる.そこで,問題の解決策の1つとして,青少年に対する適切な身体活動量(種類,強度,時間)の目標値を明確に提示することが重要であると考えられる.そのためには,現在の青少年の身体活動量,いいかえれば総エネルギー消費量(TEE)がどれくらいあるかを運動栄養学的に把握する必要がある.同時に,青少年における体力・運動能力の現状を把握し,TEEや身体活動レベル(PAL)との関係を明らかにすることも重要である.そこで,まず,平成14年度には,青少年のエネルギー消費量の評価方法について検討した.その結果,青少年の集団のTEEを把握する方法として行動記録(AR)法,心拍数(HR)法が有用である可能性を示唆した.また加速度計(AC)法は,TEEの大小関係を評価する指標になることが示唆された.また,加速度計は歩・走行を区別することが可能であり,およそ加速度強度「7」が歩・走行の区分けになることが示唆された. 平成15,16年度には,前年度の研究結果を踏まえて,小学生,高校生,大学生の総エネルギー消費量とその内容を明らかにし,体力との関連性を検討した.その結果,「スポーツ活動」による身体活動量を確保することがPALを高める可能性が示唆された.さらに,PALを高めることは健康関連体力を中心とした総合的な体力の維持向上に影響を与える可能性が示唆された.本研究結果は,青少年における1日の身体活動量の目標値およびそれを構成する強度と時間の基準値を策定するための基礎データになるものである.
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