研究分担者 |
鎌田 実 国立科学博物館, 教育部, 室長 (90311141)
武田 良正 国立科学博物館, 普及部, 課長 (60342937)
吉村 浩一 明星大学, 文学部, 教授 (70135490)
真鍋 真 国立科学博物館, 地学研究部, 主任研究官 (90271494)
斎藤 靖二 国立科学博物館, 地学研究部, 部長 (00000133)
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研究概要 |
平成14年11月に開館した北九州市立自然史・歴史博物館で8回の来館者アンケートを実施した.同博物館の特徴の一つであるエンバイラマは,ジオラマの中を歩いている臨場感を高めるため,パネルなどの物理的な展示解説を設置せず,弱電センサー方式の音声ガイドだけによる解説を提供している.来館者からは,ハード面ではイヤホーンの改善などを求める声があったが,ハードは特に問題なく受け入れられた.ソフト面では解説のレベルや量について多くの改善提案が寄せられた.PHSによる標準語,浦安弁,英語の音声解説を実施している浦安市郷土博物館,GPSとPDAを使用した館内ナビゲーション・展示解説の実験を平成14年2月に実施した兵庫県立博物館,PDAによる日本語と英語の展示解説を実施しているパナソニックセンター・ダイノソアファクトリーなどを視察し,それぞれの評価を行った.PDAはバッテリーが約1時間しか持たないことから,運用面でも扱いにくい機器であること,来館者は小さい画面に表示される画像や文字情報に集中すればするほど,展示物の観察時間が短くなることなど,共通した問題が指摘出来ることが明らかになった.GPSは入口から特定の展示室への誘導のような使い方は可能であっても,展示室内の展示物への誘導は現実的でない段階だと判断された.いずれの場合も,展示解説として最も重要なコンテンツや,ハードとのインターフェースの検討が不十分であることが指摘される.そこで国立科学博物館の恐竜展示室でコンテンツの評価を行うための音声ガイドを作成した.携帯電話やPHSといった移動体通信でこのコンテンツを聞けるようにし,平成15年度にアンケート調査を実施するための準備を行った.
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